...何時も不可知な何物かに憧れる所が身上らしい...
芥川龍之介 「上海游記」
...以前は若い女性は結婚というものを大きな夢に考えて憧れていたから...
上村松園 「髷」
...今までのように憧れるかしら」ペンは唖然として...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...青年は幾日幾月(いくげつ)を憧れたことだったろう...
海野十三 「西湖の屍人」
...いつか再び強い憧れが頭を擡(もた)げて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...また何かしら未知の世界に憧れるというような...
豊島与志雄 「黒点」
...社会運動に憧れて...
豊島与志雄 「性格を求む」
...やはり架空の結婚に憧れていたのだった...
豊島与志雄 「旅だち」
...その憧れの伊勢の国をながめている...
中里介山 「大菩薩峠」
...無上の美なりとして憧れていたのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...庭先きの小さな池にタラヒを浮べて憧れを満足させた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...「何としても俺の憧れてゐるのは...
牧野信一 「喧嘩咄」
...是非ともG氏をモデルにした小説を書きたいと憧れはじめてゐるのである...
牧野信一 「交遊秘話」
...憧れの三階に移つて見たが...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...常々憧れてゐる妻を伴つての長い旅路にたゝなかつたのか...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...――あゝ、それは、私のあられもない自惚れで、私は弱くて貧乏でそして稀代の塩辛声であつたのか――そのやうなあきらめ心も湧かぬでもなかつたが、今や、彼女の憧れは、太十の上にかゝつてゐるかも知れない...
牧野信一 「武者窓日記」
...これは私たちのもっとも意義深い憧れの旅であるのだ...
村山俊太郎 「平泉紀行」
...長く異国を憧れている人々も...
横光利一 「欧洲紀行」
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