...やはり慄然とするものがあるようだ...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...二人は慄然としてあたりを見廻した...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...……」僕は慄然とした...
海野十三 「深夜の市長」
...……」「そうですねえ、今夜の方が昨夜よりすこしばかり寒いように思いますよ」といった、途端に僕は昨夜の事件をまた新に思い出して、慄然とした...
海野十三 「深夜の市長」
...慄然としないではいられなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...こうして常時絶え間なく渡良瀬川へ鉱毒が注がれているのであるかと慄然とした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...慄然と身ぶるいしました...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...が、瞬間、私は慄然となる...
外村繁 「落日の光景」
...今わたしは何げなく捕えた二人の視線と、あるかなきかの微笑を思い出して、慄然としました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...思わず慄然とし、だが、次の瞬間、何故かしらぬが、わけの判らぬ妙なおかしさが込み上げて来た...
中島敦 「妖氛録」
...慄然としたよ……おれはこれからそのほうの研究をはじめる...
久生十蘭 「黒い手帳」
...あの時、この入院第一日の印象は死ぬまで黒い核のやうに心の中に残るであらうと思つたのを思ひ出し、慄然とする...
北條民雄 「重病室日誌」
...思はず彼は慄然として振り払ふことがあつたが――そんなものを邪念をもつてなどさすつたこともありはしないのだが――だが...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...油断のならない雪子だな! と私は慄然とした...
牧野信一 「熱い風」
...当り前のことではあるが慄然とした...
室生犀星 「故郷を辞す」
...どういふつもりだつたか徳大寺への途中で斃れてつひに道で死んでしまつたさうです」定家は自分の家にもさういふ老人や家人を抱へてゐるのを思つて内心慄然としたとある...
吉川英治 「折々の記」
...不完全な身体になって倒れ伏す古きものどもの上に広がる悍ましい粘液状の存在を暗示する名もなき芸術家の手際を慄然としつつも賞讃していたからだ――その姿はショゴスを再度征伐するための大戦争の際に...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...慄然としたものを感じて来た...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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