...私はその巨大な勢力(エネルギー)が飛びだしてきたときのことを考えると慄然といたします...
海野十三 「放送された遺言」
...こうして常時絶え間なく渡良瀬川へ鉱毒が注がれているのであるかと慄然とした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...恐怖に滿ちて慄然とヂオメーデースに叫びいふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今わたしは何げなく捕えた二人の視線と、あるかなきかの微笑を思い出して、慄然としました...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...紀昌は慄然とした...
中島敦 「名人傳」
...覚えず慄然とした...
夏目漱石 「それから」
...そのときになって、慄然とした...
火野葦平 「花と龍」
...あなたをみつけたのは、十一時でした――」「十一時ですって」ハリスは思い出して、慄然とした...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...と思ふと慄然とした...
牧野信一 「明るく・暗く」
...なほ酒を誘はれしが過ぐる日曜日の大失策を思へば慄然として辞退す...
牧野信一 「淡雪」
...ほんの冗談な座興であつたにもかゝはらずそれを真にうけて千代子の来るのを自分が待つてゐたと思はれては堪らない――さう思つて私は心底から慄然としたのです...
牧野信一 「砂浜」
...暗い田舎道に臆病なせゐか成人の私でさへ慄然とするが如き不気味な調子だつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...――隆造は慄然とした...
牧野信一 「白明」
...秘かに慄然としたことを憶えてゐる...
牧野信一 「余話(秘められた箱)」
...慄然とさえさせられるのである...
正岡容 「我が圓朝研究」
...慄然としたことだつた...
吉川英治 「折々の記」
...二人は、慄然としたが、どうしようもない...
吉川英治 「私本太平記」
...ふと慄然となる事があった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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