...共に其最も求めてゐる處に就いて最も不滿を愬へてゐるのだから面白い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...此點(このてん)に付(つい)ては國民(こくみん)一般(ぱん)に愬(うつた)へて...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...例によってエセックスは精力的に喚き愬えたが...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...私はあなたさまの御心に直接すがり愬(うった)えましょう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...会って事情を愬(うった)えたなら父親は金持ちだから助けてくれるにちがいない――そんな風に決心しました...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...彼の「三國通覽圖説」をもつて海防の急を愬へる動機にしたとも謂はれてゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...ここにも通詞が至急必要だと下田取締配下の平山謙次郎から川路へ愬へ出た...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...亭主の顔色をみいみい不平を愬(うった)えるが...
徳永直 「冬枯れ」
...国民に愬ふといふ愬から心を除いた上の字だとか言つてみるが...
萩原朔太郎 「名前の話」
...愬(うった)えごとをもって...
原民喜 「翳」
...武力に愬(うった)えて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...或時父に愬(うつた)へました...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そこで伊沢兄弟と抽斎とは先ず庭の同情に愬(うった)えて幕府の用を勤めさせ...
森鴎外 「渋江抽斎」
...当路の大官に愬(うつた)へた...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...もう愬(うった)えている自分の姿が眼前にちらつき...
矢田津世子 「女心拾遺」
...腰が痛い痛いと喧しく愬えるので...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...自分の小説の上で何を愬へれば讀者が泣くか...
吉川英治 「折々の記」
...その遣(や)るせなさを嫋々(じょうじょう)と愬(うった)えている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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