...同じ感覚的な快さを感じてゐるだらうか...
芥川龍之介 「世之助の話」
...どうしても感覚的なものを通じて能く物の本質を見抜く幼児の心には...
田中英光 「箱根の山」
...映画には之まで殆んど知られていなかった特有の機械的で感覚的な機能があるわけだから(主にカメラとフィルムの移動とに基く)...
戸坂潤 「映画芸術と映画」
...映画の感覚的な面白さの重大点である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...感覚的なものであるが...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...例えば感覚的なものと超感覚的なもの(あるかないか知らないが幽霊とか神とか云う正体の分らぬものを指すのです)に分類する...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...まず大体の上においてこの命題は確然たる根拠(こんきょ)のあるものと御考えになっても差支(さしつかえ)はなかろうと思います)早い話しが無臭無形の神の事でもかこうとすると何か感覚的なものを借りて来ないと文章にも絵にもなりません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...一は感覚的なものとは何だと云う問題で二はいわゆる一種の情とは、感覚的なものの、どの部分によって、どんな具合にあらわされるかまた、「感覚的なものを通じて」と云うのは感覚的なものを使って、この道具の方便である情をあらわすと云うのか、しからずんば感覚的なもの、それ自身がこの情をあらわす目的物かという問題であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...すべてこれらの感覚的なるものに対して趣味...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...或る感覚的な瞳(め)を持つところの...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...感覚的な悦びでなく理念的な悦びである...
松濤明 「ピークハンティングに帰れ」
...感覚的な現在とのなかで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...美は感覚的な者のゆく道であるし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...感覚的な芸術である美術や音楽の領域の開発のためには...
宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
...――芸術家というものがこの感覚的なものによって生き...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さなきだに感覚的な盗賊たちの目をひくような彷徨をやっていたひには堪ったものではない...
吉川英治 「江戸三国志」
...この観音の像が感覚的な肉の美しさを閑却して...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...感覚的な興味は二の次であることなどであるが...
和辻哲郎 「麦積山塑像の示唆するもの」
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