...同じ感覚的な快さを感じてゐるだらうか...
芥川龍之介 「世之助の話」
...普通のドラマでは到底(とうてい)出せないような新しい感覚的な娯楽放送を聴取者のラウドスピーカーに送ることが出来ように思っている...
海野十三 「『地球盗難』の作者の言葉」
...いわば彼の感覚的な翼でたそがれの進路をさぐりながら...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...感覚的な外観の底にかくれた不可達の生命をつかもうとする熱望衝動(インパルス)が同じ方向に動こうとする吾々の心にもいくぶんかの運動量を附与しないだろうか...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...所謂ジャーナリズムと雖もなおまだ中枢感覚的な一般感情に立っていた...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...夫は社会的道徳の感覚的な出発点のことだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...その感覚的なものをまた眼で見る色や形...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...だから旧約全書の神様や希臘(ギリシャ)の神様はみんな声とか形とかあるいはその他の感覚的な力を有しています...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...一は感覚的なものとは何だと云う問題で二はいわゆる一種の情とは、感覚的なものの、どの部分によって、どんな具合にあらわされるかまた、「感覚的なものを通じて」と云うのは感覚的なものを使って、この道具の方便である情をあらわすと云うのか、しからずんば感覚的なもの、それ自身がこの情をあらわす目的物かという問題であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...だからこれらの感覚的な物の関係を味わう事ができます...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...蕪村は感覚的なのである...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...感覚的なものとして過ぎてゆく性質の幸福感が...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...きょう私が感覚的な鮮明さで感じたことについて申しましょうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それよりも私という人間が本来ひどく感覚的な人間のためではないかという気がする...
三好十郎 「ゴッホについて」
...かくも非感覚的なものを恐れるのは卑怯だとあまりにくさすものだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これが感覚的なものか直感的なものか意志的なものかとの論証が一時人々の間に於て華かにされたことがある...
横光利一 「新感覚論」
...肉体の感覚的な性質の内へ食い入って...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...感覚的な興味は二の次であることなどであるが...
和辻哲郎 「麦積山塑像の示唆するもの」
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