...我々と存外縁の近い感情家肌の人物である...
芥川龍之介 「小杉未醒氏」
...感情家(センチメンタリスト)らしい臭味を擯けて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...抱一は好き嫌いの劇(はげ)しい感情家であったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...どういう動機で父が母を殺すようになったのかよく分りませんが、非常な感情家で、激し易かったそうですから、単純な動機からついそんな大罪を犯してしまったのではないかと思います...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...感情家や女は皆そうなんだ...
豊島与志雄 「過渡人」
...安つぽいお調子屋ばかりの感情家ばかりの世の中だからそれ程苦労性にならなくつたつて...
中原中也 「その頃の生活」
...感情家として僕が余りに貧弱だからである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...僕を捕(つら)まえて「御前のような感情家は」と暗(あん)に詩人らしく僕を評したのは間違っている...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...僕みずから感情家たるゆえか...
新渡戸稲造 「自警録」
...一種の感情家のいわんが如くに...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...要するに詩人は――どんな詩人であっても――所詮して主観的な感情家にすぎないのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...金銭に恬淡(てんたん)な感情家なのだった...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...この人は感情家だから...
林芙美子 「新版 放浪記」
...彼は強い感情家であるとともに...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...感情家の彼(か)の女(じよ)は屹度さうしたら此方の兵士を見のがすだらう...
牧野信一 「青白き公園」
...周瑜も感情家である...
吉川英治 「三国志」
...その中でも最も剛直(ごうちょく)な感情家らしい藤田伝五が...
吉川英治 「新書太閤記」
...父は極端なエゴで極端な感情家だった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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