...そして紳士閥と同じような愚鈍な無感覚なものになるのなら...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...こんなひどく愚鈍な奴には自分の疑念を最後まで容易に隠しておくことが出来るとわかっていたので...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...植物が見ても人間ほど愚鈍なものはないと思われるであろう...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...――あの愚鈍な自己滿足も...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...愚鈍なぼやけた気持となって返ってきた...
豊島与志雄 「変る」
...嘗て見識らぬ愚鈍な者の眼付だった...
豊島与志雄 「童貞」
...多少愚鈍な慷慨悲憤癖のある男が寝ている...
豊島与志雄 「春」
...山田は愚鈍な賛嘆のうちにぼんやり聞いていた...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...何ともいえぬ粗暴な愚鈍なこじれた様子をしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...愚鈍なのかまたは狡猾(こうかつ)なのか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...だしぬけに居ずまいを正すげな」誰かが愚鈍な声で鼻の噂をし始めると...
中村地平 「南方郵信」
...平時に於て大洋で行われた最も愚鈍な椿事だった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...私とDは思はず気拙い思ひに打たれて愚鈍な眼を視合せた...
牧野信一 「波の戯れ」
...竜をかかる愚鈍なものとしたのは...
南方熊楠 「十二支考」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...まして、馬といふ動物は、何となく、人情ツぽい、いや愚鈍なほど、情に順なところがあつて、これが何かのことで斃死すると、家族のひとりを失つたやうな氣のするものだ...
吉川英治 「折々の記」
...「なんじゃ改まって」「われわれ愚鈍な生れには...
吉川英治 「三国志」
...まちがいなく愚鈍な性(たち)とされていたが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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