...頬に上つて来るのを意識した...
芥川龍之介 「舞踏会」
...「呀(あ)ッ……」彼はおのれの頭髪が一本一本逆立つのをハッキリ意識した...
海野十三 「地球盗難」
...しかし潔白ではない精神の自由とを意識した...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...そうして運転手が眼前の出来事を意識した瞬間にはもうすべてが終わっていたわけである...
寺田寅彦 「柿の種」
...またソケットに露出した電極の電圧の危険を無意識に意識したのではないかと思われる...
寺田寅彦 「夢判断」
...私はそんな制度が存在していることを意識したことがなかったからである...
外村繁 「澪標」
...殆んど同時に意識した...
豊島与志雄 「過渡人」
...彼が初めて漠然と意識したその卑怯(ひきょう)さは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...アンポンタンが意識した初対面の印象だった...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...彼はかすかに青ざめてゆく自分を意識した...
原民喜 「冬日記」
...手にあまる抵抗であった――それを意識した阿賀妻のそげた頻(ほお)から血がひいた...
本庄陸男 「石狩川」
...上下左右に無数の見えない視線を意識したはずだ...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...多少なりとも彼を男として意識したならば女らしい慎しみを抱いたに相違ないのであるが...
牧野信一 「好色夢」
...意識したものはないがながいあいだ待っていた...
山本周五郎 「新潮記」
...ミジンにブチ壊されてしまった事をハッキリと意識したように思った...
夢野久作 「冗談に殺す」
...その表情には彼が傍にゐることを意識した感情が少しもなかつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...我という身心地を意識したのは...
吉川英治 「源頼朝」
...私は近ごろほど自分が日本人であることを痛切に意識したことはない...
和辻哲郎 「「ゼエレン・キェルケゴオル」序」
便利!手書き漢字入力検索