...それのみか、意外なことには、彼女にとっては実に有力な証人が現れた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...実に意外なことには...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...それからもう一つは、ある日、初代の墓参を済ませて、いつも歩き廻る場末(ばすえ)の町を歩いていた時、それは省線の鶯谷(うぐいすだに)に近い処(ところ)であったが、とある空地に、テント張りの曲馬団がかかっていて、古風な楽隊や、グロテスクな絵看板が好ましく、私はその以前にも一度そこの前にたたずんだことがあったのだが、その夕方、何気なく曲馬団の前を通りかかると、意外なことには、かの諸戸道雄が、木戸口から急ぎ足で出て行く姿を認めたのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...私はそんな幻を描いて、脇の下に冷汗を流しながら、立竦(たちすく)んでいたのだが、意外なことには、丈五郎は、その鬼瓦を抱えたまま、屋根の向側へおりて行ってしまった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...処で意外なことには...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...ところが意外なことには...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ちょっと意外なことになった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...善世は眼の色を沈ませていつもむっつりと黙りこんでいて、なにを考えているのかいっこうに気心が知れず、うちつけにそういう大事を洩らすのはいかがかと思われたが、ほかに便宜とてもないのであるから、ある日、ままよと切りだしてみると、意外なことに、異議なくすぐ同腹してくれた...
久生十蘭 「無月物語」
...それは何んと意外なことに――花嫁すがたなのだ...
堀辰雄 「馬車を待つ間」
...実に意外なことには何うやらあの親父が...
牧野信一 「るい」
...ドシンという音にまじって花岡と村子の短かい笑い声がして来る)三意外なことに前景のはじめにおけるのと同じありさまで...
三好十郎 「胎内」
...意外なことにもなるものであると歎(なげ)かれたであろうと思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「下(お)り立ちて汲(く)みは見ねども渡り川人のせとはた契らざりしを意外なことになりましたね」涙をのみながらこう言う源氏がなつかしく思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「意外なことになるものですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さらに意外なことには遠州の飯尾家に...
柳田国男 「年中行事覚書」
...しかも意外なことには南北朝の末...
柳田国男 「雪国の春」
...まったく意外なことに...
横光利一 「旅愁」
...「意外なことになった」と...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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