...けれどもこれから展開されるだろう場面の不愉快さを想像することによって...
有島武郎 「親子」
...二人で泣いて一度に泣き流したのですからあとの愉快さは筆にはつくせません...
伊藤左千夫 「春の潮」
...殿下は幾らか不愉快さうに言つた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...峰から峰へ跳躍するスキイの愉快さは想像するに余りありである...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...不愉快さが一時に心頭に上つて來た...
平出修 「計畫」
...そのような愉快さの性質や強さをわざわざ説明する必要はほとんどない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...新聞記者などがコッペの閑居『苺園(フレジエール)』の事を語る時にはいつも愉快さうな調子で話してゐたので...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...空遥かに愉快さうな音楽が聞えた...
正岡子規 「蝶」
...その様が実に愉快さうに見える...
正岡子規 「墨汁一滴」
...)平太が分教場の方へ行って大工さんたちの働きぶりを見て居(を)りますと大工さんたちはくるくる廻ったり立ったり屈(かが)んだりして働くのは大へん愉快さうでしたがどう云ふ訳か横に歩くのがいやさうでした...
宮沢賢治 「革トランク」
...)平太が消防小屋の方へ行って大工さんたちの働くのを見てゐますと大工さんたちはくるくる廻ったり立ったり屈んだり横に歩いたりするのは大へん愉快さうでしたがどう云ふ訳か上下に交通するのがいやさうでした...
宮沢賢治 「革トランク」
...それに工夫をこらすのが又一つの愉快さをやがて感じさせ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ほり込むように一字一字を書いてゆく愉快さもないというわけです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...消炭のようにうすい不愉快さが...
室生犀星 「童子」
...その愉快さ……同性愛の深刻さ……人肉の美味(うま)さ……毒薬実験……裏切行為……試斬(ためしぎ)り……弱い者苛(いじ)め……なぞ種々様々のタマラナイ光景が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この結婚は愉快さを失うものを含んでいたからだった...
横光利一 「旅愁」
...どうして皆あんなに愉快さうな顏を揃へてゆくだらうか...
吉川英治 「折々の記」
...愉快さに、おれは、思いやりを忘れていた...
吉川英治 「平の将門」
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