...互に愉快さうな頷(うなづ)きを忙しい中に送り合つた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...この愉快さを知るものは...
芥川龍之介 「報恩記」
...見物の拍手を浴びて引込む時の愉快さを思うと身内がうずくようだった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鷺娘」
...商賣始の日が上天氣は縁起がいゝ」と極めて愉快さうに言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...………」貞之助は何となく不愉快さが込み上げて来るのを...
谷崎潤一郎 「細雪」
...話の愉快さに負うところが多い...
豊島与志雄 「愉快な話」
...こんな山の中にたつた一人で來てゐながら何時も大へん愉快さうにしてゐる...
堀辰雄 「エトランジェ」
...私はあの時程愉快さを味つた時はありません――彼等と肩を並べて...
牧野信一 「早春のひところ」
...夕方までの勤めを怠りなくはたして益々愉快さうである...
牧野信一 「風媒結婚」
...如何にも愉快さうだった...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...何か発句にはなるまいかと思ひながら畦道(あぜみち)などをぶらりぶらりと歩行(ある)いて居るとその愉快さはまたとはない...
正岡子規 「墨汁一滴」
...ところが画かきは、削るのがすんで立ちあがり、愉快さうに、「さあ、はじめて呉(く)れ...
宮沢賢治 「かしはばやしの夜」
...)平太が消防小屋の方へ行って大工さんたちの働くのを見てゐますと大工さんたちはくるくる廻ったり立ったり屈んだり横に歩いたりするのは大へん愉快さうでしたがどう云ふ訳か上下に交通するのがいやさうでした...
宮沢賢治 「革トランク」
...恋しい人に逢(あ)われぬ不愉快さをどうしようもなく思召された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...松岡は明らかな不愉快さを表情にうかべると...
室生犀星 「三階の家」
...不愉快さを感じる可き所に感じて貰ふのには...
横光利一 「書翰」
...今は幸子への自分の答えも幾ちか変るかもしれぬ不愉快さを彼は感じた...
横光利一 「旅愁」
...要らざるこちらの腹さえさぐられる不愉快さも量を増し...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索