...――愈(いよいよ)雛と別れると申す一日前のことでございます...
芥川龍之介 「雛」
...何だか愈打ち切るとなると...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...あら/\しき雜音は愈高く...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...昨日に至り愈公判開始の決定となり其決定書は午後六時木名瀬典獄の手を經て被告等に交附されたり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...手古奈は大人になつて愈光りが出て來たのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...水層は愈高く、四ツ目より太平町に至る拾五間幅の道路は、深さ五尺に近く、濁流奔放舟を以て渡るも困難を感ずる位である...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...従ってまた愈々その盛況を促すという有様だ...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...唐(たう)の韓愈(かんゆ)が雪を豊年(ほうねん)の嘉瑞(かずゐ)といひしも暖国(だんこく)の論(ろん)也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それでも納得出来れば無いよりは愈(まし)だ...
薄田泣菫 「茶話」
...猶且(やはり)失望(しつばう)は彼(かれ)の心(こゝろ)に愈(いよ/\)募(つの)つて...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...ピョートル・レオンチイッチは愈々酒量が増して来た...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...愈々余儀なくされる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...之とても個々の細目の一つ一つには依然として又は愈々以て社会ファシストの典型を示すものがあるが...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...侯にして愈々自ら起つの時は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...愈々の時になってまざまざと感じた...
豊島与志雄 「二つの途」
...空はだん/\低くなつて南風は愈吹募つた...
長塚節 「菜の花」
...」遊女君香を愈身うけする段になつた時伯母が必ず...
長與善郎 「青銅の基督」
...愈々涸澤(からさは)の窪から傾斜の増した林の中へ移つて...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
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