...愈(いよいよ)皺の数を加へ...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...」お芳は愈(いよいよ)気後れのしたように古い新聞紙の包みを一つ...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...僕は愈(いよいよ)不快になり...
芥川竜之介 「歯車」
...俺の此心持は愈切實になつて來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...喝采の聲は愈盛なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...父も母も心の思ひは愈亂れるのである...
伊藤左千夫 「奈々子」
...その時には愈々恐ろしいことが始つたと思つて下さい...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...これで春三郎の氣狂じみた癇癪が益募れば照ちやんのヒステリーは愈重くなる許りであつたらう...
高濱虚子 「續俳諧師」
...他ならぬ愈々研究的な学術雑誌を発行することを経営の基本としようというのだ...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...侯にして愈々自ら起つの時は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...阿闍梨は愈々(いよいよ)感歎して...
中里介山 「法然行伝」
...愈子を生(う)む段になつて...
夏目漱石 「それから」
...ソレカラ愈(いよい)よ出ようと云うことになる...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...さし交した樹々の枝は愈深くかげを絡ませながら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さて愈々二人が跳ぶ姿勢をとると水を打ったように静かになり...
横光利一 「欧洲紀行」
...愈(いよいよ)感情的に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...武蔵にはとんと江戸には知己がないはずでござるが」「御幼少からよくご存知のお方でござります」「何、幼少から?」愈、解(げ)せない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それを見ると、武蔵事、叔父御の但馬どの、矢来の北条どのなどの推挙により、愈、将軍家御師範座の一人に御登用と相極まり候て……云々...
吉川英治 「宮本武蔵」
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