...殊に平田先生のやうに真剣に翻訳することは愈(いよいよ)容易ならぬ仕事である...
芥川龍之介 「平田先生の翻訳」
...しかも其好意の愈々事實として現はるゝに及んで...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...愈及第して新聞へ出ると一晩位は寢られない位嬉しかつた...
伊藤左千夫 「竹の里人 一」
...美はしき平衡を現はし男性と女性とは愈々(いよいよ)堅く結び付けられるのである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...高宗の時に到りて化風愈揚り...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...斯して愈九月一日を以て緒についた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...して愈々城が間近かになつたと...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...而も今日では愈々決定的に明白になって来ていることである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...狭義国防費の絶対値の愈々益々の増加...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...多年の懸案であつた自動車製造事業法案も愈々議會を通過致しました事は...
豊田喜一郎 「ボデー意匠審査会 美術の粹を蒐め獨特の形態美へ」
...俊乗房重源は上の醍醐に無常臨時の念仏をすすめ七カ所に不断念仏を興立し念仏の事業愈々(いよいよ)隆盛の勢を示したのは大原問答の後のことである...
中里介山 「法然行伝」
...愈(いよ/\)汽車の出(で)る間際(まぎは)に...
夏目漱石 「それから」
...義理の伯母――(愈々名前を云ひはじめますが)ゲィツヘッドのリード夫人の手に養はれることになつたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...愈々三田をうるさがらせた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...愈々つむじを曲げてしまつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...貴宅御揃愈御多祥被成御坐候条...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そんな性質や意味の芸術作品がドシドシ発表されるのを見ると愈々(いよいよ)たまらなくなりました...
夢野久作 「涙香・ポー・それから」
...「あすは、愈(いよいよ)、十七日」無言のうちに、誰の面(おもて)も硬(こわ)ばっていた...
吉川英治 「源頼朝」
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