...日記をつける時間さえ惜しいような気がして来て...
太宰治 「正義と微笑」
...引上げてゲッチンゲンへ移るときはさすがに名残惜しい気がするのであった...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...惜しいはかないやうな思が心の底に潛んで居る...
長塚節 「佐渡が島」
...惜しい事に」小林は出て行く女伴の後影(うしろかげ)を見送った...
夏目漱石 「明暗」
...惜しい事で」宗助は老師のこの挨拶(あいさつ)に対して...
夏目漱石 「門」
...お濱が見えません」「何? お濱が居ない? 惜しいところで逃げられたか」それから又一と騷ぎが始まりましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お別れ申すが惜しいと言つても是れが夢ならば仕方のない事...
樋口一葉 「十三夜」
...「椅子は惜しくないがあなたの背中が惜しい」と皮肉をいった上に修繕料を請求する...
三浦環 「お蝶夫人」
...後に東北大学の宗教学の助教授にまでなって惜しいことに病に斃れてしまった寺崎修一がある...
三木清 「読書遍歴」
...そんなふうに勢力を得ていたのに惜しいとか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...惜しいではございませんか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あたしやそれが口惜しいくらゐさ...
室生犀星 「命」
...だが惜しいことに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今でも惜しい気がするが...
柳宗悦 「四十年の回想」
...これだけの塾生を見捨てるのも惜しいから」と云って...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...見せぬは惜しい」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...去るにも惜しいとするジレンマにも陥(お)ちる...
吉川英治 「随筆 新平家」
...「よかろう――少し時間は惜しいが」とお十夜も煙草入れを出して...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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