...霓旌は飜々として悲風に動く...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...疲馬頻に嘶いて悲風面をふき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...海の悲風が慘憺として自分の胸に吹き入る樣な氣がして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...苦調凄金石、 清音入杳冥、 くちょうきんせきよりもすさまじく せいおんようめいにいる蒼梧来怨慕、 白動芳馨、 そうごはえんぼをいたし はくしはほうけいをうごかす流水伝湘浦、 悲風通洞庭、 りゅうすいしょうほにつたわり ひふうどうていにつうず曲終人不見、 江上数峰青、 きょくおわりてひとみえず こうじょうすうほうあおし...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...慈悲風琴の鎭魂樂(れくれえむ)をきくやうに...
萩原朔太郎 「宿命」
...ああ悲風蕭蕭たるかなワータルロー...
萩原朔太郎 「宿命」
...やがて棄子なる演技を観せらるゝに至りては悲風惨雨...
牧野信一 「淡雪」
...悲風惨雨とは正しくわたしのこれに適当な言葉と云はずには居られない――幾星霜の苦業を終へて...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
......
森川義信 「勾配」
...悲風のように起った……と思ううちに又ピタリと静まった...
夢野久作 「暗黒公使」
...寥々(りょうりょう)の破旗悲風に鳴り...
吉川英治 「三国志」
...ただ悲風のみ腸(はらわた)を断つ...
吉川英治 「三国志」
...互いに呼び交わす声が悲風の中に絶え絶え聞える...
吉川英治 「三国志」
...官軍方の聞えは悲風ばかりで...
吉川英治 「私本太平記」
...最後まで悲風のみな菊水旗の下を去らずにいてくれたこと...
吉川英治 「私本太平記」
...悲風蕭々(しょうしょう)たるものがあったであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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