...うれしいときはその人の眉は悦びの色を帯びて如何にも甦春の花のように美しくひらいているし...
上村松園 「眉の記」
...和やかな悦びの気に充ち溢れて...
薄田泣菫 「独楽園」
......
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...子供たちに送ってくれた銘仙(めいせん)を仕立てて着せた時の悦びも...
徳田秋声 「縮図」
...子供の悦びそうな動物園や浅草へ遊びに行った...
徳田秋声 「爛」
...大した悦びでもありませんよ...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...わが生の悦びたりし棕梠(しゆろ)の樹よ...
ノワイユ夫人 Comtesse de Noailles 堀辰雄訳 「生けるものと死せるものと」
...過去を忘却することの悦びである...
萩原朔太郎 「宿命」
...わたしとまた会うあの人たちの悦び...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...私が初めて味はふ一種の晴れやかな悦(よろこ)びがあつた――趣味と感情と主義の完全な一致が齎らす悦びがあつたのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...憂ひにつけ、悦びにつけ、彼の指先からは酒盃が離れなかつた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...亭主これを見て大いに悦び...
南方熊楠 「十二支考」
...その悦びの情を器にことよせて人に贈る...
柳宗悦 「工藝の道」
...しかしこの悦びは誰かに通じたであろう...
柳宗悦 「全羅紀行」
...挽物と共にそれが全北のものであるのを知り得たのは悦びであった...
柳宗悦 「全羅紀行」
...マルグリットとの完全な愛の生活に彼は嬉しそうで身も軽やかに悦びの唄を歌う...
横光利一 「旅愁」
...解脱の悦びに躍つてゐる数人の男女の群像だつたが...
吉井勇 「酔狂録」
...そしてそれは彼に一瞬間の悦びを與へた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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