...「さて……悦びのあまり名物の焼蛤(やきはまぐり)に酒汲(く)みかわして...
泉鏡花 「歌行燈」
...うれしいときはその人の眉は悦びの色を帯びて如何にも甦春の花のように美しくひらいているし...
上村松園 「眉の記」
...わざと子供らしく悦びを誇張して...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...水のやうに透き徹つた、細身のしなやかな体を持つた白魚は、その咸陽宮の不思議な鏡をかりて照らすまでもなく、身うちに流るるかりそめの悲しみ、悦び、また藻草のなかでだしぬけに蟹に脅された当時の動悸といつたやうなものまでも、鱗のない柔肌を透して、ありのままに自分の小さな目で見ることができようといふものだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...唯もうその悦びの極致がかなしく死と結びついてゐるやうなデリケエトな感受性に溺れる年齢であつた...
武田麟太郎 「現代詩」
...従兄も悦びました...
辰野九紫 「青バスの女」
...この老人の胸の奥から恐らくその年齢と調子を合せてゆつくりと流れて来る悦びのためもあつたらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...ただ生成の悦びに酔う...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...全身の感覚にある悦びと輝きとを起さした...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...心の悦びにひたる意味ではなく...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...はじめてすべてのものが始まろうとする息ぐるしいような悦びが僕の歩いている街の空間にも漲っていた...
原民喜 「夢と人生」
...悦びの舞踏にわれを忘るゝある兄と妹のある日の出来事から始まります...
牧野信一 「青白き公園」
...照子達と一緒に芝居へ行くことを夢想して見ると夥しい華さと悦びとを感じました...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...手を打つて悦び――そんなら...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...若しその時あなたの胸に音楽を聞いた後のやうなさはやかな悲しみと悦びとが烟りのやうに残つたならば...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...私は貴方の打つ太鼓の音に伴れて天狗の脚を運べるとは……」雪五郎がそう云つて悦びの胸を張り出さうとすると私が危く膝からこぼれ落ちかゝつたのを...
牧野信一 「バラルダ物語」
...」と悦びさへ感じて...
牧野信一 「若い作家と蠅」
...働く人からとかく悦びを奪ってしまいます...
柳宗悦 「民藝四十年」
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