...溢るゝばかりの悦びを顔に現して...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...今日萬人の中にあつて愈光あるさまの手古奈を見て悦びの心躍りが包みきれぬのであつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...そして悦(よろこ)びが――静かな、ふかい悦びが、まるで夕方の太陽のように、あなたの胸に射(さ)しこんできて、きっとニッコリお笑いになるわ、ママ! 行きましょう、ね、大事なママ! 行きましょうよ! ……――幕――第四幕舞台は第一幕に同じ...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...「斯様(こんな)にうまい水瓜をはじめて食べました」とS女に悦びをのべたのでした...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼女の静かな悦びがゆらゆらと揺いだ...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...悦びで有頂天になつた自分の姿が...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...あの仁は大悦びでこの物語を...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...悲しみと悦びとを同時に感ずるといふ言葉を少しばかり説明いたしたいと思ひます...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...お前を悦び迎へてゐる吾々のためにロメリアの歌でも教へて呉れないか?」と話頭を転じた...
牧野信一 「南風譜」
...甘い悦びに耽つたのです...
牧野信一 「舞踏会余話」
...感覚的な悦びでなく理念的な悦びである...
松濤明 「ピークハンティングに帰れ」
...お粥(かゆ)を食べるよりどんなに美味しいだろうといって大概はお悦びになります...
村井弦斎 「食道楽」
...など悦び手を叩くには良人も思わず笑ったことでございます...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...それ故日本人としての生活に悦びを抱きます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...併し仕事の悦びはそれを償つて余りあるから...
柳宗悦 「和紙十年」
...団九郎心得て袍褞の儘、大悦びで、今しも殿様が、文六に金子を与えんとする時、ヒラリと二階から、その中へ、とび下りた団九郎...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...私は畫伯とその行を共にした事を限りなく悦び...
吉江喬松 「山岳美觀」
...彼は悦び勇んで村に帰り...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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