...驕悍のロベスピエールを以てする尚一片烈々たる殉道的赤誠を有せし也...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...「いまいましいメリケン空軍の奴原(やつばら)だ」その慄悍(ひょうかん)なる敵機の一隊は...
海野十三 「空襲葬送曲」
...ジンギスカンの後裔モンゴリヤ人と慓悍無比なロシヤコサツクとの...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...小柄で精悍で当るべからざる快漢であった...
戸坂潤 「社会時評」
...その色白な美貌と牝豹を思わせる精悍(せいかん)さで...
富田常雄 「刺青」
...悍婦(かんぷ)も...
中里介山 「大菩薩峠」
...慓悍((へうかん))なれども童貞の悲観的なるやさしさをもちおのが秀れた執心に誇りを感じ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...四十前後の鋼鉄で鋳上(いあ)げたような精悍な感じのする男で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...精悍(せいかん)な感じのする...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御苦労様で」三十七八の精悍(せいかん)な感じのする好い男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...亀吉の精悍(せいかん)さが眼立ちもしたが...
長谷川時雨 「鉄くそぶとり」
...自働自転車(オートバイ)の代りには精悍なロシナンテが控へてゐる...
牧野信一 「歌へる日まで」
...やゝ疲れた彼を運んで来たのだった!彼は大阪の地区で精悍な仕事をして来た敗北と転向の大波が戦線にのしかゝろうとした時法廷で彼は昂然と皇帝を罵倒した危機の前に彼は屈辱を知らなかった彼は党のために彼の最も貴重な青春の期間を賭けた五年の拷問と苦役が彼のつんつるてんな赤衣からはみ出た長身をけづり立て彼の眼を故郷の鷲のように鋭くした私たちは元気に挨拶を交わしたおゝ...
槇村浩 「同志下司順吉」
...和藤内(わとうない)が悍馬(かんば)猛虎に跨(またが)るごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...「待てッ」驢(ろ)にのった精悍(せいかん)な影は...
吉川英治 「三国志」
...これも精悍(せいかん)にして邪悪ではない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「おうっ――」と、小屋の蔭から、悍馬を躍らせて、出て来た者がある...
吉川英治 「平の将門」
...慓悍(ひょうかん)なる一本気で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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