...しかし妻は悄然(しょうぜん)と笹の落葉に坐ったなり...
芥川龍之介 「藪の中」
...夢を見てゐる人の樣に悄然とした...
石川啄木 「鳥影」
...人を避けて悄然(しょうぜん)と立ちて...
泉鏡花 「凱旋祭」
...もういいから帰れ」庄造の言葉が終ると狸は悄然(しょうぜん)として出て往った...
田中貢太郎 「狸と俳人」
...春信が女はいづれも名残(なごり)惜しき昼の夢より覚(さ)めしが如き目容(まなざし)して或(ある)ものは脛(はぎ)あらはに裾(すそ)敷き乱しつつ悄然(しょうぜん)として障子に依(よ)りて雨斜(ななめ)に降る池の水草(みずくさ)を眺めたる...
永井荷風 「江戸芸術論」
...髪の毛を剃られたサムソンの如くに悄然と...
中島敦 「南島譚」
...そのうえ本人が悄然(しょうぜん)としている...
夏目漱石 「三四郎」
...夕殿蛍飛思悄然という句が...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...広間の中で悄然としている...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...母はまだ門前に悄然(しょんぼり)と立っていた...
二葉亭四迷 「平凡」
...町が悄然(しょうぜん)と窓際に坐って涙を拭いていた...
山本周五郎 「松林蝙也」
...――来るなっ」「はいっ」「帰れっ」「はっ……」悄然(しょうぜん)として...
吉川英治 「黒田如水」
...一隊の武士が悄然と頸垂(うなだ)れ勝ちに跫音も湿って帰って来た...
吉川英治 「剣難女難」
...悄然(しょうぜん)と...
吉川英治 「剣の四君子」
...折角、小舎は出てきたものの、「どうしたものぞ」と、悄然、行き暮れていた...
吉川英治 「三国志」
...悄然(しょうぜん)と拝礼した...
吉川英治 「三国志」
...二人の縄付の敵が、悄然と、地上にうなだれていた...
吉川英治 「平の将門」
...水をあびたように悄然(しょうぜん)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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