...始めて悄然(しょうぜん)と頭を下げた...
芥川龍之介 「文章」
...物思はし氣に悄然と坐つて裁縫(しごと)をしてゐたお利代は...
石川啄木 「鳥影」
...悄然(しょうぜん)として...
海野十三 「超人間X号」
...今しもそこに悄然(しょうぜん)と涙を呑んで黙祷(もくとう)していたらしい一団は私が闥(とびら)をはいると同時に涙の筋をひいた顔を挙げて目礼したが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...そうして悄然と打ち沈んでいるのを面と向って見ると...
近松秋江 「霜凍る宵」
...悄然(しょうぜん)と櫟(くぬぎ)の下の径(こみち)に立て居った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私はいよいよ失望して、悄然と帰った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...髪の毛を剃られたサムソンの如くに悄然と...
中島敦 「南島譚」
...平次は悄然として外に出ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何といふ孤獨の男だらう!」黒く悄然としてゐる友の背後姿をみてゐる中に...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...それを聞いて悄然(せうぜん)と手持無沙汰に立ち去るものもある...
森鴎外 「大塩平八郎」
...何の効(かい)もなく何れも夜が明けてから悄然(しょうぜん)と引上て来た...
山下利三郎 「誘拐者」
...悄然(しょうぜん)と頭を下げた...
夢野久作 「暗黒公使」
...般若(はんにゃ)は悄然(しょうぜん)とうなだれました...
吉川英治 「江戸三国志」
...夜と共に悄然(しょうぜん)と落ちて行った...
吉川英治 「三国志」
...――お磯っ」「はい……」後ろに来て、悄然としていた...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...世にいう「腰越状(こしごえじょう)」――あの言々句々、心血にそめた一書を、兄の吏(り)大江広元(おおえのひろもと)に託して、悄然、京へ引っ返した...
吉川英治 「源頼朝」
...悄然(しょうぜん)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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