...それでなくてさえ日光に恵まれないこの地方である...
犬田卯 「荒蕪地」
...恵まれない娘時代を過ごした彼女の当然の僻(ひが)みのようでもあった...
徳田秋声 「縮図」
...*上海ほど自然の美に恵まれない都会も少い...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...新派もその後はやっぱり脚本に恵まれないで...
中里介山 「生前身後の事」
...恵まれない人でございます……衆生(しゅじょう)病むが故に我も病む...
中里介山 「大菩薩峠」
...恵まれたようで実は恵まれない不幸の民が多いことを思わなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それはそれとして百姓弥之助の少年時代つまり小学校卒業の頃十四歳の頃までは電気というものに恵まれない生活であった...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...設備にも研究費にも恵まれない日本の方が...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...どうも文壇的に幸運を恵まれないやうである...
萩原朔太郎 「名前の話」
...彼は恵まれない境遇故に逆にあらゆる事物に鍛えられ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...物質的に恵まれない人々をあまねく救うようになったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まだ子に恵まれないのをつねづねひけめに感じているらしく...
山本周五郎 「末っ子」
...これまで相い似て恵まれない境遇にいた三人のうち...
山本周五郎 「日本婦道記」
...めったに恵まれないものであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...どれもこれも時勢に恵まれない...
吉川英治 「親鸞」
...文化に恵まれない辺土の田舎人(いなかびと)のあいだに交じって...
吉川英治 「親鸞」
...家庭に恵まれない冷たいものが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...滅多(めった)に恵まれない機会でもある...
吉川英治 「源頼朝」
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