...そのお酌では恐縮です...
泉鏡花 「薄紅梅」
...お酌でもして下さると...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...姐(ねえ)さん株の福太郎と春次が長唄(ながうた)の地方(じかた)でお酌が老松(おいまつ)を踊ると...
徳田秋声 「縮図」
...お酌などをしながら...
徳田秋声 「爛」
...わたしにお酌をし...
豊島与志雄 「好人物」
...ヘエ――」美しいお蔦(つた)にお酌(しゃく)をさせて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お酌(しやく)に雇入れた若い娘は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お酌をしましょう」横で...
火野葦平 「花と龍」
...そして痩躯を延し、胸を拡げて、「おい、お酌をしろう...
牧野信一 「父を売る子」
...」「決してそんなわけでは無いけれど、お酌をされると、どうしても勤氣(つとめぎ)が出て、何(なん)ていつたらいゝかなあ、つまりもひとつ味ないんだよ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...別段お酌をしようともしない...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...埴生がお酌と手を引いて歩いた話をした時浮んだ美しい想像は...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「友達はありがてえ」と彼は低い声で云った、「友達だからそう云ってくれるんだ、うん、考えてみよう」「わかってくれたか」「わかった」と重吉はうなずいた、「おめえに云われて、よくわかった」そして彼は急に元気な口ぶりになった、「――じつを云うとね、両替町の店でも、あんまりおれに、仕事をさしてくれなくなったんだ、むろんそいつは、売れゆきの悪いためだろう、待ってたひにゃあ買いに来る客もねえから、おれが自分で古いとくいをまわって、注文を取ってくるっていう始末なんだ」「自分でだって、――おめえがか」「恥ずかしかったぜ、いまは馴れたけれども、初めは恥ずかしくって、汗をかいたぜ」重吉は手酌で二杯飲み、空になった盃をじっとみつめた、「いまは馴れた、けれどもな、おめえの云うとおりだ、もう三十五で、女房と四人の子供をかかえてるんだ、このままじゃあ、女房子が可哀そうだからな」「その話、もうよして」とお蝶がふいに云った、「お酌をするわ、重さん、酔ってちょうだい」「ちょっと待てよ」と新助が云った、「まだこれから相談があるんだ」「もうたくさん、その話はたくさんよ」とお蝶は強くかぶりを振った、「重さんはわかったって云ってるし、ここは呑み屋なんだから、もうその話はよして飲んでちょうだい、今夜はあたしもいただくわ、いいでしょ、重さん」「うん」と云って重吉は頭を垂れた、「いいとも、あたぼうだ」友達はありがてえな...
山本周五郎 「ちゃん」
...はいお酌」「門前仲町だよ」と木内が云って...
山本周五郎 「へちまの木」
...奥様のお酌で盃を重ねておられました岡沢先生が...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...何卒(どうぞ)わたくし共一同の佯(いつわ)りのない赤心(まごころ)をお酌み取り下さいまして...
夢野久作 「暗黒公使」
...先生にお酌を願って……どうぞ伺わして下さい」「ウム...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...方丈へお酌(しゃく)に行っておやり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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