...「お酌しませうか...
石川啄木 「病院の窓」
...私がね、(お酌さん...
泉鏡花 「婦系図」
...お客を充分みくびった顔をしてよそよそしい世辞笑いをしながらお酌(しゃく)をして廻(まわ)った...
相馬泰三 「六月」
...かかのお酌で一ぱい飲ませろ」私は立ち上り...
太宰治 「親友交歓」
...さあ、みんなにお酌...
太宰治 「津軽」
...お作が黙ってお酌をした...
徳田秋声 「新世帯」
...時にはお酌をしてくれる...
豊島与志雄 「田園の幻」
...お妾がお酌する盃(さかずき)を一嘗(ひとな)めしつつ徐(おもむろ)に膳の上を眺める...
永井荷風 「妾宅」
...お酌(しゃく)でもしてみたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...年を取つてた方のお酌(しやく)の着てゐたものに相違あるまい」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...額付の広いところがお酌の時のおもかげそのままではあるが...
平出修 「二黒の巳」
...「みそののお酌に限るぞ...
牧野信一 「淡雪」
...もうひとつお酌をして置いて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...くつきりと身じまひを見せながら客にお酌(しやく)を始めた時はもう夕方だつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...同朋町(どうぼうちょう)の芸者やお酌が大勢来た...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...芸者やお酌がぞろぞろ附いて...
森鴎外 「雁」
...「どういうわけで毒になるんです」「たとえば」彼は頭をぐらっと垂れ、それからすぐ思いついたように云った、「たとえば、燃えている火に焚木(たきぎ)をくべてやる力がないようなものです、火は燃え続けに燃えようとするが、付いている者に焚木をくべてやる力がなければ、燃えている火は消えてしまうでしょう」「それは毒だという譬(たと)えにはならないじゃないの」「おそのさんを火だと思ってごらんなさい、ああ」と彼はふいに声をあげた、「そうだ、――火のことなんかに譬えたのは、あの人が御亭主といっしょに焼け死んだからだな、うん、そうだ、あの人はいつも火のように燃えていた、ところがその婿は焚木一本くべてやる力もなかった、おまけに癆(ろうがい)で寝こんじまったというし、おそのさんにとっては毒薬のようなものだったんですよ」「だって、そんな、――」とふるえながらおみのが云った、「そんな詳しいことをどうして知っていらっしゃるの」「寝物語というやつさ」彼は得意そうに笑って、注がれた酒を飲んだ、「ふだんどんなにとりすましている女でも、寝物語となるとあけすけになるものです、男のこっちが恥ずかしくなるくらい、思いきってあけすけになるものですよ」「そうして、その、お婿さんのことを、二人で笑っていたのね」「笑われるより笑えというでしょう」「ではその二人が亡くなったから、いまは先生お一人で笑う番ね」「それは済んだことさ」「あたし先生の笑うのが見たいわ」「済んだことだと云ってるでしょう」彼の持っている盃から酒がこぼれた、「いまはおみのさんという、可愛い人がいる、昔のことはみんなくそくらえだ」「はい、お酌、――召し上れ」「もういい、もうよしにします」「あら、いくじのないこと」「ひと休みだ」彼は横になりながら、すばやくおみのの手を掴(つか)んだ、「おみのさん、ひと休みしてから飲み直すことにしよう」「放して、乱暴なことは嫌いよ」「じゃあ隣りへいきますか」おみのは顔をそむけながら「ええ」と頷いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...御亭主にお酌さして罰が当りゃしないかしら」「当ったら...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
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