...しかし偶像の台座の上に安んじて坐つてゐられるものは最も神々に恵まれたもの...
芥川龍之介 「河童」
...しからば恵まれたる彼等は...
海野十三 「第四次元の男」
...妙子が直接義兄に打つかって話す機会に恵まれた場合である...
谷崎潤一郎 「細雪」
...之ほど恵まれた条件におかれた政友会はこの頃珍しいではないか...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...愛と不幸とを受くるに恥じない魂を神より恵まれた者は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あの女のために思わぬ大金を恵まれた...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは日本程水力に恵まれた国は無いという事を抜きにして云う自慢に過ぎない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...また思わぬ獲ものに恵まれたわけなのだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...何と世にも恵まれたものであろうぞ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...もっともドイツも岩塩には非常に恵まれた国であるが...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...これ彼等にのみ恵まれたる特殊の才能...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...全く恵まれたりと言はねばなるまい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それを「いかに」経験するかに存するということを真に知れる人はまことに哲学的に恵まれた人である...
三木清 「語られざる哲学」
...私たちは茶器を選ぶのに初代の茶人たちよりは遥か恵まれた時代に住む...
柳宗悦 「工藝の道」
...金まで恵んでいった」金を恵まれた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...思い出して……成る程……そうであったかと長大息するに違いないのだから……そうして物質的にも精神的にも恵まれた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...寺に泊って寝られる夜はもっとも恵まれた晩である...
吉川英治 「剣の四君子」
...余りに恵まれた順調と周(まわ)りの一門に誤られている...
吉川英治 「源頼朝」
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