...「なにしろ、帝都の市民は、今日になって、防空問題に、目醒(めざ)めたことだろうが、こんなになっては、もう既に遅い...
海野十三 「空襲葬送曲」
...こんな遅い客を入れる事が出来ないのは明瞭だから彼はざるを積み終って電気を消そうとした...
富田常雄 「刺青」
...もう遅いからぜひおかえしくださいませと...
中里介山 「大菩薩峠」
...雪国の遅い春を待ち佗びる人々にのみ...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...遅いと簡単な挨拶(あいさつ)をして自分の部屋へはいるのを例にしていました...
夏目漱石 「こころ」
...時間のたつのが遅いの何のって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...せっせと遅い朝の支度をしている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...逃げようと身構えるがもう遅い...
北條民雄 「いのちの初夜」
...大使閣下はこんな遅い時間には誰にも...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...もう遅い...
三好十郎 「冒した者」
...「お母さんは遅いわね...
室生犀星 「音楽時計」
...遅いなあって言ってたところよ...
森本薫 「華々しき一族」
...その頃私は常に夜の帰りが遅いので...
柳川春葉 「怪物屋敷」
...旅客の誰もいない遅い朝食も...
横光利一 「旅愁」
...けれど――もう遅い...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...冬は雪が深く、春は遅い...
吉川英治 「黒田如水」
...三十一という遅い御即位だったせいもあろう...
吉川英治 「私本太平記」
...遅いね」物置の中から...
吉川英治 「松のや露八」
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