...貌を以て人を取るは君子の恥づる所也...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...亦舊友の前にその姿を恥づる念なきを得なかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...俺は恥づ可く、嗤う可き奴だけれども、まだ救濟の見込がない程に墮落してゐない事だけは確かだつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼等の同志の一人として其処に行く事を不名誉な事だとか恥づべき事だとは考へてゐなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...僕はそれを未だに恥づかしいことに思つてゐるのだが...
小穴隆一 「二つの繪」
...念々と動く自分の愛憎が恥づかしく...
太宰治 「富嶽百景」
...――反省すれば恥づべき行為ばかりである...
種田山頭火 「一草庵日記」
...行乞相も行乞果もあまりよくなかつた、恥づべし/\...
種田山頭火 「行乞記」
...まことに恥づかしいけれど仕方がない...
種田山頭火 「行乞記」
...路傍の荷馬車小屋で野宿の支度をしつゝあつたお遍路さんがていねいに挨拶した、私もねんごろに会釈した、彼の境遇を羨ましく感じるほどそれほど私はまだ私の生活に徹してゐない、恥づべきかな...
種田山頭火 「行乞記」
...しかし何としても恥づかしい仕業だ...
種田山頭火 「其中日記」
...自分が恥づかしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...今夜の酒はほんとうに恥づかしい酒...
種田山頭火 「其中日記」
...人並の生活人として生活することの出来ない自分を恥づかしく悩ましく思はないではゐられない...
種田山頭火 「其中日記」
...自分のカナカ的な容貌を多少恥づかしいと考へてゐるやうである...
中島敦 「環礁」
...又臆病で恥づかしいといふ気は心(しん)から起らない...
夏目漱石 「それから」
...恥づるは心の疚(や)ましければなり...
樋口一葉 「軒もる月」
...恥づかしいとか體面がどうかう言つてゐられる場合ではない...
室生犀星 「神のない子」
便利!手書き漢字入力検索