...東京がいやというは活動を恐れるのだ...
伊藤左千夫 「浜菊」
...ただ驚き恐れているのではない...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...可哀そうなこの老人は、吾々が難儀なことになったまったくの始まりから、今こうして丸太小屋の中に横らされて死んでゆこうとしている時に至るまで、一言の驚きや、不平や、恐れの言葉も、承諾の言葉さえも、口に出したことがなかった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...私は又あした遠く去る、あの無頼の都、混沌たる愛憎の渦の中へ、私の恐れる、しかも執着深いあの人間喜劇のただ中へ...
高村光太郎 「智恵子抄」
...彼女は、家兎の目を宿して、この光る世界を見ることができ、それ自身の兎の目をこよなく大事にしたい心から、かねて聞き及ぶ猟夫という兎の敵を、憎しみ恐れ、ついには之をあらわに回避するほどになったのである...
太宰治 「女人訓戒」
...臨終の床の神聖をけがすことも恐れていたのです...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...損壊を恐れて敢て発掘的な作業を行わず...
知里真志保 「あの世の入口」
...それはすべてを破壊しつくす恐れがあるが...
豊島与志雄 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...全く恐れ入ったよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐れ入ったとは言いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...洗ったらいいでしょう」「まことに恐れ入ります」「幸内」「はい」「こうして車井戸の水を汲み上げていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...運惡く親仁の松藏が腹痛を起して途中から歸つて來たとは知らなかつた」「――」松太郎は恐れ入つて了ひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼らだけに恐れる理由があり...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...少しも露発を恐れ告げざるをや...
福田英子 「妾の半生涯」
...背後から襲われるのを恐れて本能的に背中を壁につけた...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...そのようなことを――」「恐れながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...時として多産は粗雑に流れる恐れもあらう...
柳宗悦 「雑器の美」
...恐れていたことが...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??