...古千屋に直之(なおゆき)の悪霊(あくりょう)の乗り移ったために誰も皆恐れていることを話した...
芥川龍之介 「古千屋」
...変てこな本を拾い読みしては間違ったことを書く恐れがある...
石川欣一 「可愛い山」
...恐れるところはないと思って...
海野十三 「空気男」
...私の不文が貴下をして誤解させるのを恐れるのと...
太宰治 「虚構の春」
...陳は恐れと餓えで生きた心地がしなかった...
田中貢太郎 「西湖主」
...わしらがここにいるあいだは恐れやしません...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...其の他其の他も恐れないことにしよう...
戸坂潤 「読書法」
...そこで彼は人に聞かれる恐れなしに泣くことができた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...必ずや恐れて身を現わさなかったであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何か陥穽(かんせい)を恐れて躊躇してるかのように...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なんにしても、こう吠えられては物騒(ぶっそう)でなりませんな」二人が犬の吠えるのを頻(しき)りに気にしていると、浴室の戸をガタと開いて、一人の女中が面(かお)を出し、「もし、お客様、恐れ入りますが、急にお湯をお上りなすってくださいまし、あの、お調べのお役人が参りましたから」「ナニ、お調べのお役人が――」二人は面を見合せて、「わしらは、別に調べられるような筋はごわせんが……」湯から上って、もう寝ようとする今時分に事改めて、調べの役人が向うなどとは、今までに例のないことで気味の悪い話です...
中里介山 「大菩薩峠」
...「恐れ入った、親分、私が悪かった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ただもう恐れいるばかりだった...
久生十蘭 「予言」
...あまりにすばしこく動作(どうさ)したりすることを恐れてゐるのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...我々が我々を恐れるものから受ける尊敬は真の尊敬ではないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...軽部より誰よりもいつも一番屋敷を恐れたものは私ではなかったか...
横光利一 「機械」
...第一に恐れた...
吉川英治 「源頼朝」
...源氏は世人の非難を恐れて恋をまじめに考えたために...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索