...この黄いろい沼地の草木からも恍惚(こうこつ)たる悲壮の感激を受けた...
芥川龍之介 「沼地」
...空ざまに目も恍惚(うっとり)...
泉鏡花 「悪獣篇」
...夢見るように恍惚(うっとり)と...
泉鏡花 「悪獣篇」
...その恍惚(うっとり)と眺めている...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...またまたほかの不思議な現象と驚異と感激と恍惚が私たちのまえにある...
谷譲次 「踊る地平線」
...後にそういう恍惚さを魂がほとんど見出さなくなるのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...嘲笑(ちょうしょう)的な眠たそうな恍惚(こうこつ)とした様子で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこにこそ唯一の恍惚(こうこつ)たる喜びがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...やや暫くの間は口をも付けずに唯(ただ)恍惚として荒海の磯臭い薫(かお)りをのみかいでいた...
永井荷風 「妾宅」
...心魂(しんこん)を恍(とろ)かすほどに甘いものでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...恍然魅了(こうぜんみりょう)した異国情調を細かく描写してみたところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...讀者をいつしか韻律の恍惚たる醉心地に導いてしまふ...
萩原朔太郎 「青猫」
...九時三十五分皇国万歳を寿いで竟に喨々と鶴が鳴き出した恍惚たる瞬間までの事情を...
久生十蘭 「魔都」
...どうやらほのぼのと恍惚の浮れに誘はれ出したのである...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...恍惚たる液体の一滴の音も聞えなくなつて――...
牧野信一 「書斎を棄てゝ」
...ほれぼれと見恍れてゐた...
室生犀星 「めたん子傳」
...(恍(とぼ)けることも名人)という世評があるので...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...神楽殿の舞(まい)に見恍(みと)れている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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