...恍惚(うっとり)とした何分かが過ぎてゆく...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...苦しいよりは恍惚(こうこつ)とした気持だった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...清朗と喜悦と恍惚(こうこつ)とに人は満たされる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...初めの数日はその恍惚(こうこつ)のうちに過ぎ去った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...常に恍惚としている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして現代美術の品評よりも独り離れて自然の画趣に恍惚とする方が遥(はるか)に平和幸福である事を知るのである...
永井荷風 「水 附渡船」
...海辺で桃の花と牛を眺めながら如何に中学時代恍惚としたか...
原民喜 「残雪」
...「ハッチソンの旦那も恍けるわ...
久生十蘭 「魔都」
...恍惚状態が次第に激情の煙りに巻き込まれて...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...ほとんど恍惚として我を忘れて須永を仰ぎ見ている柳子...
三好十郎 「冒した者」
...此刹那俺はまるで阿片にでも酔つた様な恍惚に沈んだ...
村山槐多 「悪魔の舌」
...何を恍(ねぼ)けたことを言うのだ...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...うっとりしながら聞き恍れていました...
室生犀星 「不思議な魚」
...何か深遠な思想に心をうばわれ恍惚として立ちつくした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...姉の千賀がほっと太息(といき)をついて恍惚(うっとり)としたように泰助を眺め...
山本周五郎 「思い違い物語」
...女は恍惚(うっとり)と溜息(ためいき)をつき...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...茫然恍惚とした夢うつつの境をさまよいながら...
夢野久作 「暗黒公使」
...恍(こう)として他郷の深山麋熊の林中にあるを忘(わす)る...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
便利!手書き漢字入力検索