...旅心恍(くわう)として一味の慰楽をむさぼり得たり...
石川啄木 「閑天地」
...今は恍惚としていた...
高見順 「いやな感じ」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...撰(えら)ばれてあることの恍惚(こうこつ)と不安と二つわれにありヴェルレエヌ死のうと思っていた...
太宰治 「葉」
...白日の中に恍惚(うっとり)と見惚(みと)れ切っていたのであった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...恍惚(うっとり)と父君に凭(もた)れかかるようにして...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...余等はやゝ久しく恍惚(こうこつ)として眺め入った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...恍惚(こうこつ)として耳を傾けていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...愕然(がくぜん)として恍惚(こうこつ)から醒(さ)めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕は彼に逢つたら到底別れねばならぬ運命であるから相互に納得の上泣くだけは泣いてもきつぱり手を切つてしまはうと篤と噺をする積りで其いひ樣も心の中であれこれと考へて居つたのであつたが停車場へ突然彼の化粧した姿を見た時には恍惚としてそれも此も忘れてしまつた...
長塚節 「開業醫」
...そしてこの恍惚(こうこつ)たる場面は...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...祝盃に祝盃を重ねて素晴しい大夢に恍惚としてゐた有様は...
牧野信一 「熱海線私語」
...近くは半島を出でゝ遥かなる旅路の彼方に恍忽の夢を結ばうと画策してゐる次第である...
牧野信一 「或るハイカーの記」
...極楽浄土としての恍惚境は...
正宗白鳥 「冬の法隆寺詣で」
...しばしば恍惚無我の境に入り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...見恍(みと)れてもいる...
吉川英治 「私本太平記」
...自己の画策にふと恍惚(こうこつ)となる寸間もあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...うっかり見恍(みと)れてしまうのである...
吉川英治 「親鸞」
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