...怪異な愚劣物が下っているのを...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...霊魂の世界に奇しき光を放つ怪異なるものゝ美しさ! 之はヘルンの異常な趣味性癖に適(かな)ふものであります...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出すのを...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...その煙はまるで天までとどく怪異な木のような恰好だった...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...濃く塗りたる白粉(おしろい)のために男にもあらず女にもあらぬ一種怪異なる感情は遺憾なく実写せられたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...怪異なる暮雲を背景にして...
永井荷風 「放水路」
...この怪異なる、人ともつかず魔ともつかぬ大画像は、いったい何を意味しているのか、不幸にしてお銀様にはこれがわかりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...この怪異な姿の鮫が...
中谷宇吉郎 「異魚」
...いろいろ怪異な動物の棲息地なのである...
中谷宇吉郎 「異魚」
...竃鬼が貌を現じた催眠術様の怪異なことが混淆して」くるのも...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...太郎山の怪異な半面も其の時は聖者の如く尊まれるのであつた...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...すぐ近いところにそびえ怪異な相貌(すがた)が食はうとする...
萩原朔太郎 「青猫」
...蝙蝠(こうもり)に鵜(う)の顎をくっつけたような怪異な形をした真黒なものが...
久生十蘭 「地底獣国」
...どれも黒くて、古風で、古ぼけていて、ひどく指垢(ゆびあか)のついた書物がめちゃくちゃに積み重ねてあり、名前の頭文字や、略さないで書いた姓名や、怪異な形の絵や、その他さまざまな小刀(ナイフ)で彫りつけたものなどの、創痕(きずあと)をつけられているので、かつては多少かたちを残していた原形の少しさえすっかり失(な)くなってしまっている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...ある怪異な魂なくしてはほとんど存在するとは思われないような恐ろしい特性が...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...……えうれいぼしえうれいぼし天王寺の妖霊星怪異な舞と歌ごえが...
吉川英治 「私本太平記」
...蜘蛛太は手下の中から怪異な顔を出した...
吉川英治 「親鸞」
...怪異なその顔へかむると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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