...古代文明が忽然と亡滅した原因は未だ明確にされていない...
...この振り出し薬の香をかぐと昔の郷里の家の長火鉢(ながひばち)の引き出しが忽然(こつぜん)として記憶の水準面に出現する...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...衆忽然と勇み立ち感じぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...忽然(こつぜん)としてわが邦の将来を夢みることもあらん...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...忽然(こつぜん)夕立が来ます...
永井荷風 「監獄署の裏」
...忽然と一方の壁の面に現出してきた人の姿!朱房のついた匕首を振上げ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...さっき彼の仏頂面(ぶっちょうづら)に忽然(こつぜん)として現われた歓喜の色が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ある日忽然(こつぜん)と襲う吹雪が原野に暴れだしたと思われる...
本庄陸男 「石狩川」
...短い感想を書いたが「黒谷村」に到ると作者の視野は忽然として趣を変へ...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...同君の宅の庭に幾つか忽然と生え出たこの菌をうまいうまいと食べた一人であった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...馬鹿に大きな顔が忽然(こつぜん)と現れて来る...
正岡子規 「ランプの影」
...あるいは忽然として...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...忽然(こつぜん)として彼女の面上に浮き上った...
横光利一 「花園の思想」
...忽然(こつぜん)...
吉川英治 「三国志」
...忽然(こつぜん)と見えなくなった...
吉川英治 「新書太閤記」
...忽然(こつねん)と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...現に、数年前には、羽鳥の良兼の局にかこわれていた――あんな堅固な館のうちの女人すら、忽然と、姿が見えなくなってしまった実例さえある...
吉川英治 「平の将門」
...今忽然(こつねん)と厩の中にそれが見えないのは...
吉川英治 「源頼朝」
...そのうち忽然(こつぜん)と去ってから幾年(いくとせ)もなく――一乗寺下り松の試合に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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