...古代文明が忽然と亡滅した原因は未だ明確にされていない...
...心緒忽然(こつぜん)として古人に触れ...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...日いまだ暮れざるに忽然(こつぜん)として四面暗黒となり...
井上円了 「おばけの正体」
...やがて忽然(こつぜん)として...
海野十三 「少年探偵長」
...北の方に忽然(こつぜん)雪の山が現われた...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...発燭(つけぎ)の火を翳(かざ)せば忽然(こつぜん)としてもゆることはじめの如し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...こんな危急の場合に忽然(こつぜん)と天から降ったように板倉が出現した不審について...
谷崎潤一郎 「細雪」
...この振り出し薬の香をかぐと昔の郷里の家の長火鉢(ながひばち)の引き出しが忽然(こつぜん)として記憶の水準面に出現する...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...忽然と消え失せたとしか思えなかった...
豊島与志雄 「囚われ人」
...うち喜んだ武蔵は、姫路の天主閣の頂上に登り、身構えて待ち受けたるところ、深夜忽然として、またもや刑部明神の姿が立現われ、武蔵の方をはったと睨んだ...
豊島与志雄 「文学以前」
...忽然(こつぜん)お延の頭に彼女と自分との比較が閃(ひら)めいた...
夏目漱石 「明暗」
...すると忽然(こつぜん)として鈴を振る響が彼の耳に応(こた)えた...
夏目漱石 「門」
...忽然(こつぜん)として姿を消すと同時に...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...或時忽然(こつぜん)ヨオロッパの都会に現れた...
森鴎外 「花子」
...然るに今や忽然(こつぜん)として或る未知の女が現れて来て...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...そしてある山中で、その人夫の一隊が荷をおろして休んでいると、そこへ忽然と、片目は眇(すがめ)、片足はびっこという奇異な老人がやってきて話しかけた...
吉川英治 「三国志」
...すると忽然(こつぜん)として...
吉川英治 「三国志」
...忽然(こつねん)と...
吉川英治 「私本太平記」
...忽然と影もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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