...自動車王の持地の隣りに住んでゐるリイといふ男の小忰(こせがれ)も後(あと)を追うて森の茂みに姿を隠した...
薄田泣菫 「茶話」
...「これはありがとう」忰は起きて坐りなおした...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰はびっくりしたようにして父親を見た...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰はきまりが悪いので俯向(うつむ)いて空になった茶碗に眼をやった...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...その二人の黒い影が鬼魅(きみ)悪く忰の眼に見えた...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰はもう箸を置いていた...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰(せがれ)や娘に負けないくらい飲み且(かつ)食う...
谷崎潤一郎 「細雪」
...円顔で色の黒い忰(せがれ)の御牧とは少しも似ていないようであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いつでも結局此の忰を自分の思ひ通りに動かしてゐるのだつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...忰モ内々ソレヲ自慢ニシテイル風ガアル...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...それで一日も早く自分の居城多聞山(たもんやま)へ忰(せがれ)を呼び戻したく...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...昔は水戸様から御扶持(ごふち)を頂いていた家柄だとかいう棟梁(とうりょう)の忰(せがれ)に思込まれて...
永井荷風 「伝通院」
...忰のもとより言越(いいこ)し来(きた)りぬ...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...忰(せがれ)の図案を慇懃(いんぎん)に眺(なが)めている...
夏目漱石 「虞美人草」
...ハンナに見えるのかつ! この悪魔の忰どもめが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...T「忰が河原乞食に...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...おまけに忰の友太郎が又...
夢野久作 「爆弾太平記」
...心もち憔忰(しょうすい)して...
吉川英治 「夏虫行燈」
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