...忰(せがれ)、思いつきは至極じゃが、折から当お社もお人ずくなじゃ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...直ぐ顔を揚げて忰(せがれ)の長三郎を呼んだ...
薄田泣菫 「茶話」
...自動車王の持地の隣りに住んでゐるリイといふ男の小忰(こせがれ)も後(あと)を追うて森の茂みに姿を隠した...
薄田泣菫 「茶話」
...忰は横に寝そべって何を考えるともなしにうとうとしていた...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰は親しそうなその顔に何か云おうとしたが...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...早う往こう」忰はもう前(さき)に立って走るように歩きだした...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...忰はもう木の枝も石の角(かど)も区別がなかった...
田中貢太郎 「参宮がえり」
...いったい辰雄は銀行家の忰(せがれ)で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何ぼ何でも忰(せがれ)の嫁にしようと迄はおりんも考えていないであろうし...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...いつでも結局此の忰(せがれ)を自分の思ひ通りに動かしてゐるのだつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...湿ノ父親ハイツモ忰ヲ掴マエテヨク/\感ニ耐エタヨウニ云イ暮ラシタソウダ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...忰ガコノヨウナ狂人ニナリ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...」千手丸は百姓上りの長者の忰...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...忰は首尾よく秋山さんを捜しあてたにゃ当てたけれど...
徳田秋声 「躯」
...忰の死んだ始末も会得の行くように詳しくお話し下すったんですよ...
徳田秋声 「躯」
...おれたち貧乏人の忰(せがれ)を...
横光利一 「夜の靴」
...心もち憔忰(しょうすい)して...
吉川英治 「夏虫行燈」
...御顔色も憔忰(しょうすい)の態に見うけられましたが...
吉川英治 「日本名婦伝」
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