...」青楼(ちやや)の主人は嬉しさうな物貰ひの顔を見て心底から満足した...
薄田泣菫 「茶話」
...叔父さんもこんどは心底から閉口だろう...
太宰治 「新ハムレット」
...実のところはまだ心底から忘れ去っていたのではなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...とうとうまったく心底から腹を立てるようになってしまうのだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...山田は姉と逢へば心底から快活に打ち解けて居た...
長塚節 「開業醫」
...心底からなつかれた...
火野葦平 「花と龍」
...彼は心底から伜に対して父親の呪いを送り...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼女は心底から苦々しさうに横を向いて...
牧野信一 「小川の流れ」
...心底から涙で一ぱいになつて来ました...
牧野信一 「お父さんのお寝坊」
...」小鐘は心底から悦(うれ)しさうな声を挙げて道順を教へた...
牧野信一 「奇友往来」
...ぽかぽかとして……」「悪るかつたなあ!」私は心底から恐縮して相手の顔も見られず...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...不思議な小手先の才能に恵まれた魔術師だらう! と心底から感嘆させられました...
牧野信一 「早春のひところ」
...心底からあやまらずには居られない...
牧野信一 「タンタレスの春」
...私は心底から腹が立つて来た...
牧野信一 「月あかり」
...初めて心底から無茶苦茶に肚立しくなつた...
牧野信一 「妄想患者」
...自分は新聞記者を心底から憎む...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...ただ一人密かに心底から寂しくなつてしまふのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...心底から怕いものを一つは持っているんですけど...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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