...生みの父親が心底から厭だと思ふ事は...
犬養健 「愚かな父」
...心底からそう決意したのであって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...伯爵に対して心底からの忠義者だった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...実のところはまだ心底から忘れ去っていたのではなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...心底から、燃えるように、焼けつくように、私そう思うの...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...鼻にしみ込んだこの引き出しのにおいが抜けない限り心底から新しくなりようがない...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...いくら飲んでも心底から酔っ払いはしないというかどで...
豊島与志雄 「交遊断片」
...私は心底から悪い女ではないんです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...だから恐ろしく些細なことにも心底から感服することがある...
長塚節 「記憶のまゝ」
...もっともあの時は心底から恐縮してしまって雅味どころの騒ぎではなかったがね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...彼は心底から伜に対して父親の呪いを送り...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼は、心底から、だらしのない悲愴感に打たれてゐた...
牧野信一 「F村での春」
...心底から涙で一ぱいになつて来ました...
牧野信一 「お父さんのお寝坊」
...」小鐘は心底から悦(うれ)しさうな声を挙げて道順を教へた...
牧野信一 「奇友往来」
...彼は私がかような重荷を持って苦労しなければならない今日の行程を心底から同情し...
牧野信一 「ゼーロン」
...私は心底から腹が立つて来た...
牧野信一 「月あかり」
...心底から夫人への償いに動かされているというよりは...
矢田津世子 「女心拾遺」
...人に心底から礼を述べさせるということを一度でもしてみたいと思うようになったのもそのときからだ...
横光利一 「機械」
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