...僕は時として自分の弱點を――他人に見せるためではなしに自分一人の心底から――嘲弄せずにはゐられないやうな心持になる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...心底からこの大敵の前に兜(かぶと)をぬいだ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...南無阿弥陀(なむあみだ)と心底からの御念仏を申し...
太宰治 「新釈諸国噺」
...いかにも心底からの吐息であったので...
田中英光 「箱根の山」
...自然……これも村人の心底から露骨にあらはれた自然の発展だからではあるまいか」此時ゆくりなく自分の眼前に...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...なぜだか知らないけれど、わたし心底から、あなたが親身(しんみ)なかたのような気がしますの...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...じつに心底からのウラーの叫びを上げて敵陣に突進するのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...とうとうまったく心底から腹を立てるようになってしまうのだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...本当に心底から驚嘆感服せしめる場合も確かに在り得るのだ...
中島敦 「南島譚」
...気が弱く、どこか、妹に気兼ねしていた兄としては、心底からの、最後の言葉であったかも知れない...
火野葦平 「花と龍」
...心底からあやまつた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...彼女は心底から苦々しさうに横を向いて...
牧野信一 「小川の流れ」
...彼は私がかような重荷を持って苦労しなければならない今日の行程を心底から同情し...
牧野信一 「ゼーロン」
...じめじめとする暑さにとり逆せて心底からの憤激に炎えあがつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...神通力や妖術や豪気はおろか悲しみさへ忘れ得た心底からの山猿に変つてしまつたのである...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...心底から軽蔑した私は...
牧野信一 「妄想患者」
...心底から人心をありがたがらせ清澄たらしむることすこぶる足らず...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...もつと助平なのには心底から驚かされ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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