...南無阿弥陀(なむあみだ)と心底からの御念仏を申し...
太宰治 「新釈諸国噺」
...いかにも心底からの吐息であったので...
田中英光 「箱根の山」
...実のところはまだ心底から忘れ去っていたのではなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...と心底から驚いたかも知れません...
中里介山 「大菩薩峠」
...生涯決してまだ大家と呼ばれる人々の門に膝を屈したことはないと壯語しつゝあつた故人が心底から服從した根岸の先生に對しては我執を沒却し得たのは當然のことである...
長塚節 「記憶のまゝ」
...だから恐ろしく些細なことにも心底から感服することがある...
長塚節 「記憶のまゝ」
...もっともあの時は心底から恐縮してしまって雅味どころの騒ぎではなかったがね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...彼女は心底から苦々しさうに横を向いて...
牧野信一 「小川の流れ」
...心底から涙で一ぱいになつて来ました...
牧野信一 「お父さんのお寝坊」
...太郎は心底から怯えた悲鳴をあげてお葉の床へ飛び込んだ...
牧野信一 「サクラの花びら」
...心底からあやまらずには居られない...
牧野信一 「タンタレスの春」
...「さうかな!」私は心底から得意になつて...
牧野信一 「武者窓日記」
...心底から軽蔑した私は...
牧野信一 「妄想患者」
...深い吐息といつしよに心底から名残り惜しさうに呟くのであつた...
牧野信一 「露路の友」
...インド人はほとんど持って生まれたように心底からこれを敬愛称美するとあった...
南方熊楠 「十二支考」
...かつそれ心底から民心を感化せしむるは...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...心底から君主制を呪う気にはなれないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分たちのとは違った自然の見方をほんとうに心底から理解してみなくてはいけない...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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