...じつに心にくいばかりの用意周到なやりくちです...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...いちばん永久性に富んだ心にくい作品である...
岡倉由三郎 「茶の本」
...心にくいまでよく出ていたことを覚えている...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...心にくい仕事ぶりだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...思いきって小さい部屋ながら心にくい装飾を凝らし...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...ピンからキリまでもつたいなさになだらかな血潮が逆流しまする蓮華に座した心にくいまで落付きはらつたその男ぶりにすつかり私の魂はつられてしまひました...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...表は冷静そのもので洵に心にくい限りである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その鳥居が幾本かの松の幹より遙に軽くおかれているところも心にくいが...
宮本百合子 「あられ笹」
...じりじりと心にくい込むものとは反対の形をとって現れて来る...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...規矩法(きくほう)につかまらないことは心にくいばかりである...
柳宗悦 「全羅紀行」
...こんなに深く人の心にくいいりながら...
山本周五郎 「日本婦道記」
...心にくいまで巧みな旅愁の表現力だと腹立ちさえ覚えまた千鶴子の顔を見た...
横光利一 「旅愁」
...心にくいまでにしっかりと喰込み...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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