...彼の喧嘩腰には、ついさっきまでのバドミントンの試合での勝ちを自慢する徴候があった...
...最近、咳が止まらず熱もあるなんて、風邪の徴候かもしれない...
...彼女が嘘をついているという徴候は、殆ど見受けられなかった...
...劣化した外壁や調子の悪い難しさは、建物老朽化の徴候だ...
...その当時は日露(にちろ)の関係も日米の関係もあらしの前のような暗い徴候を現わし出して...
有島武郎 「或る女」
...卿等の神經こそ寧ろ過敏の徴候を呈したらずや...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...あれが私の脅(おび)えの最初の徴候(ちょうこう)ではなかったか...
梅崎春生 「桜島」
...これはすでに言葉に捕(とら)えられている徴候である...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...悪夢は発狂の徴候かね」「そんなこともあります」「何かそのほかに徴候はないかね...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「学生」の技能技術上の歴史の云わば第二期最高潮期と云っていい(この時期の徴候としては例えば福本主義などを挙げることが出来るだろう)...
戸坂潤 「技術の哲学」
...この喜ぶべからざる徴候を発せしめたのだと見る方が...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...少なくとも其品位を保持するに於て衆議院よりも優るものなかる可からず而も日本貴族院は不幸にして甚だ悲む可き現象を呈したりき議會を開設して先づ腐敗の徴候を發したるものは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...窒息の初めの徴候を感ずるだけの隙(ひま)もなかったのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ごく古い人種に固有な人知れぬ不平衡の徴候たる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あのかならず表われるといっていた解脱(げだつ)の表情の徴候は発見されなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...但(ただ)し宜(よろ)しくない徴候で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...最初の徴候は目立つものではあるが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...大きな出生率は好ましい徴候であるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これは決してブランカとして悪い徴候ではないわ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その徴候でもあるらしく思った...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...過渡時代の徴候(ちょうこう)だという説もあるくらいですが……」「ヘエ――...
夢野久作 「一足お先に」
...雲間から晴れの徴候を見てとると...
横光利一 「夜の靴」
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