...微温的な味なものになって了う...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...すこぶる微温的な返辞ばかり書いて出していた...
太宰治 「散華」
...政府の声明書の微温的なのを慊(あきた)らぬものとして...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...平坦(へいたん)で簡単で穏やかで微温的な朗詠法に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...徒食している微温的な久内の生活相や...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...勝利を微温的たらしむること...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...当時の微温的なロマンティシズムの音楽を粉砕(ふんさい)して新しき理知の音楽へのスタートを開き音芸術の表現力のために気を吐いたことは想像以上である...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ふわふわしてしまりがなく、薄弱で、微温的で、ぬらぬらして、そして要するに全く散文的である...
萩原朔太郎 「青猫」
...紛擾をある程度でとどめて置きたい、微温的な感情が、それを躊躇させたのです...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...若さなどの点では許されない女のたしなみに如何に欠けてゐることか? 何といふ粗暴な女であることよ! さういふ意味のことを悪く微温的な調子で語り合ふのが常だつたが...
牧野信一 「蔭ひなた」
...ただ異状な面を有してゐた者として極めて微温的な恐怖に似たものを誘はれるかのやうではあるが...
牧野信一 「疑惑の城」
...微温的に扱った返事だけは時々出していた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんな微温的なる人生の観察者の...
柳田国男 「木綿以前の事」
...万全と思われるものは概して微温的であるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...生来の性質が微温的にできているのか...
吉川英治 「三国志」
...あなたの微温的な手心...
吉川英治 「私本太平記」
...よほど微温的なところがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...言いかえれば微温的な...
蘭郁二郎 「休刊的終刊」
便利!手書き漢字入力検索