...すこぶる微温的な返辞ばかり書いて出していた...
太宰治 「散華」
...微温的な態度以上になれなかったのは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...既成の言葉がアダ名となるのはやや微温的に過ぎるのであって...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...平坦(へいたん)で簡単で穏やかで微温的な朗詠法に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...微温的な沈黙...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...徒食している微温的な久内の生活相や...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...当時の微温的なロマンティシズムの音楽を粉砕(ふんさい)して新しき理知の音楽へのスタートを開き音芸術の表現力のために気を吐いたことは想像以上である...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ふわふわしてしまりがなく、薄弱で、微温的で、ぬらぬらして、そして要するに全く散文的である...
萩原朔太郎 「青猫」
...紛擾をある程度でとどめて置きたい、微温的な感情が、それを躊躇させたのです...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...ただ異状な面を有してゐた者として極めて微温的な恐怖に似たものを誘はれるかのやうではあるが...
牧野信一 「疑惑の城」
...微温的に扱った返事だけは時々出していた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんな微温的なる人生の観察者の...
柳田国男 「木綿以前の事」
...万全と思われるものは概して微温的であるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...生来の性質が微温的にできているのか...
吉川英治 「三国志」
...あなたの微温的な手心...
吉川英治 「私本太平記」
...よほど微温的なところがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...言いかえれば微温的な...
蘭郁二郎 「休刊的終刊」
...島原の領主の態度は微温的であった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索