...学生は微明(うすあか)るい霧の中に顔を見せた...
田中貢太郎 「死体を喫う学生」
...二人を追っかけて来る鬼婆の手を拡げた姿が微明(うすあか)りで路の上に小さく見えている...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...それは元久二年六月二十二日の微明(びめい)であった...
田中貢太郎 「頼朝の最後」
...奇岩は一つ一つ夜の微明るい空を透して聳えて見えた...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...山上には闇とも微明ともつかない朧ろなものが漂っていて...
豊島与志雄著 「球体派」
...払暁(ふつぎょう)の荒涼たる微明のうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...先驅(さきがけ)の光(ひかり)が各自(てんで)の顏(かほ)を微明(ほのあか)るくして日(ひ)が地平線上(ちへいせんじやう)に其(そ)の輪郭(りんくわく)の一端(たん)を現(あら)はさうとする時間(じかん)を誤(あやま)らずに彼等(かれら)は揃(そろ)つて念佛(ねんぶつ)を唱(とな)へる筈(はず)なので...
長塚節 「土」
...まだ微明るい虚空が...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??