...元来それがしは、よせふと申して、えるされむに住む靴匠(くつしょう)でござったが、当日は御主(おんあるじ)がぴらと殿(どの)の裁判(さばき)を受けられるとすぐに、一家のものどもを戸口(とぐち)へ呼び集めて、勿体(もったい)なくも、御主の御悩みを、笑い興じながら、見物したものでござる...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...一刻も早く御悩の去らんことを祈りつつ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それからは謂ばば薄紙をはがすやうにだんだんと御悩も軽くなつてまゐりました...
太宰治 「右大臣実朝」
...たちまち御悩も薄らぎ...
太宰治 「右大臣実朝」
...また御修法を仰出され院の御悩御平癒を祈念なされるなど...
太宰治 「右大臣実朝」
...院御悩の事に依りてなり...
太宰治 「右大臣実朝」
...それからは謂(い)わば薄紙をはがすようにだんだんと御悩も軽くなってまいりました...
太宰治 「鉄面皮」
...建久三年正月五日から法皇が御悩みあって...
中里介山 「法然行伝」
...その点から推して獅子塚の起りは、鹿塚であったのが、後に獅子に附会されてしまい、遂に三河国額田郡伊田村の獅子舞塚の如く、天子御悩の時、御願により、六十六ヶ国に獅子頭を納めたという、伝説を生むようになったのであると〔註九〕、考えたいのである...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...春になったが帝(みかど)に御悩(ごのう)があって世間も静かでない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その人たちは院の御悩(ごのう)の重いのを皆心から惜しみ悲しんでいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...年久しき帝の御悩みやら...
吉川英治 「三国志」
...一天の大君の御悩(おんなや)みであることはまたいうまでもない...
吉川英治 「新書太閤記」
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