...家の前には人力車(じんりきしゃ)が三台後ろ向きに止まっている...
芥川龍之介 「浅草公園」
...「糞(くそ)っ」と後ろ向きになってつぶやく倉地の声が最後の宣告のように絶望的に低く部屋の中に響いた...
有島武郎 「或る女」
...愛子が後ろ向きになって寝台の上にいる貞世を介抱していた...
有島武郎 「或る女」
...ファニーが後ろ向きになって洗い物をしていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...グルリと後ろ向きになって悠然(ゆうぜん)として紺足袋を脱いだ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...今度は後ろ向きになって眠った...
徳田秋声 「縮図」
...後ろ向きになって...
夏目漱石 「こころ」
...後ろ向きになって前に火鉢を置いて当るのじゃという...
夏目漱石 「正岡子規」
...後ろ向きになると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...清五郎がそいつで舳(みよし)に後ろ向きになっている七平を突き...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...逆に後ろ向きに外から縁の方へ歩いてつけたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...草鞋(わらぢ)を穿いて後ろ向きに縁側にたどりつき...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...葉っぱに半身を隠し、両手を首の後ろに回し、後ろ向きに座り、十二歩離れた距離から、六本の瓶を、髪の毛一本動かさず、粉々にしまんねん...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...わたしたちは後ろ向きになって...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...後ろ向きに見ていただけであったが...
吉川英治 「三国志」
...天下の夏が後ろ向きするものか...
吉川英治 「私本太平記」
...お通さん、まだ眠らないのか」眠りつけないらしく、後ろ向きのまま、城太郎はそういって、薄い寝具を、顔まで引っかぶった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼女と後ろ向きになって...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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