...◇近藤氏の「来たぞ!」を聞いて最も敏感に雪崩を感じたのは恐らく山田氏であろう...
石川欣一 「山を思う」
...あなたは……」明智は敏感にその意味をさとって...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...吾々の神経系統は著しく敏感になつてきてゐる...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...私の話のたいへん大事な箇所だけを敏感にとらえているようだったので...
太宰治 「散華」
...周さんは敏感に察したらしく...
太宰治 「惜別」
...マア坊は敏感に察して...
太宰治 「パンドラの匣」
...甲状腺の活動が旺盛(おうせい)な時期には性的刺激に対する感度が高まると同時にあらゆる情緒的な刺激にも敏感になり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...眼だけがひどく敏感に...
豊島与志雄 「裸木」
...両替屋の主人や番頭――日頃窃盗や押込に敏感になっている者が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は教師の顔色からそれが怒りだす気持でないのを敏感に見て取ると...
本庄陸男 「白い壁」
...お嬢さん的逆転というようなこと余り敏感に考えなければならないようではよくないと考えていました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ふしぎなほど敏感にわかるのです...
山本周五郎 「失蝶記」
...かれらはおゆうの顔色を敏感によみとって...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...敏感にそれを感じ取る習慣が身についていたからでもあろう...
山本周五郎 「風流太平記」
...久木男爵も敏感にそれと察したらしかった...
横光利一 「旅愁」
...敏感にそれを感受するので...
吉川英治 「新書太閤記」
...常に主君の部屋に対して敏感に喜憂をともにしているのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうやら先に明りが見える」「今夜は大津泊りでしょうな」「ウム、空模様さえよければ、夜旅をかけて矢走(やばせ)の渡船(わたし)に夜を更(ふ)かすのもいいが、この按配(あんばい)では危なッかしい……」一八郎が、闇と知りつつ、険悪な空をまた見上げていると、万吉は敏感に、誰かここへ急ぎ足に来る跫音(あしおと)を聞きつけたらしく、ふいと、わきの杉の木へ身を隠した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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