...往き来できないようになっていたのに...
梅崎春生 「黄色い日日」
...紀州街道に沿つてゐて皮肉にも住吉堺あたりの物持が自動車で往き来するので...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...絶交したのではないけれどもなるべく往き来しないように話合いを附けたのである...
谷崎潤一郎 「細雪」
...わざと往き来の淋しい崎嶇(きく)たる岨道(そばみち)を...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...恒吉は両方を往き来しました...
豊島与志雄 「崖下の池」
...恒夫はその前を何度も往き来した...
豊島与志雄 「同胞」
...その往き来で、神社の中はぱっと花が咲いたように見え、なお、飴や玩具類の屋台店が立ち並び、風もないのに風車はくるくる廻り、風船玉はふわりと宙に浮び、あたりに香りが漂っている...
豊島与志雄 「母親」
...親戚間の往き来を初め...
豊島与志雄 「碑文」
...その前を往き来した...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...往き来の人々の顔が...
豊島与志雄 「慾」
...須崎と高知との間を何回も往き来して...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...白城の城主狼のルーファスと夜鴉の城主とは二十年来の好(よし)みで家の子郎党(ろうどう)の末に至るまで互(たがい)に往き来せぬは稀(まれ)な位打ち解けた間柄であった...
夏目漱石 「幻影の盾」
...いま彼が囚われて生贄として立っている四つの壁の間を往き来して...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...お互の間に往き来がない...
柳田国男 「故郷七十年」
...御蔵前(おくらまえ)にある佐野正(さのしょう)の店へ仕事のために往き来するおせんはそのほうを心配していたし...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「それでは此の村とも始終誰か往き来はしてるんですね...
横光利一 「馬車」
...この近在の村々の人は皆同じ道の上を賑やかに往き来してゐた...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...何か往き来の人影が邪魔に映(さ)す...
吉川英治 「私本太平記」
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