...彼はせわしげに街を往き来するひとびとへいちいち軽い会釈をして歩かねばならなかった...
太宰治 「猿面冠者」
...もっと親密に往き来をし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...わざわざお寺の前を二三度往き来したこともあった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...往き来する友だちもなかったようでしたし...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...視線を往き来さしていた...
豊島与志雄 「道化役」
...恒夫はその前を何度も往き来した...
豊島与志雄 「同胞」
...いつも往き来してるんだからね...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...彼は二三度その前を往き来して...
豊島与志雄 「反抗」
...往き来の人々の顔が...
豊島与志雄 「慾」
...人の往き来は一層繁く...
水野仙子 「散歩」
...往き来の人の中には...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...人の往き来で市日と知れた...
柳宗悦 「全羅紀行」
...いく薬求めし甲斐もなかりけり常盤の島を往き来りつつというのであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...それまでは男女の往き来もないというくらいきびしいのが...
柳田国男 「故郷七十年」
...二はいの渡し舟が往き来しており...
山本周五郎 「ひとでなし」
...往き来をし始めた...
山本周五郎 「風流太平記」
...ごく稀(まれ)にしか往き来がなかった...
山本周五郎 「山彦乙女」
...省内には、贓贖司(あがものつかさ)、囚獄(しゅごく)司、五衛府(このえふ)、京職(きょうしき)、諸国司などの部局が、各構内にわかれ、各(おのおの)、庁舎をかまえて、衣冠の官吏が、それらをつなぐ長い朱塗り青塗りの唐朝風な歩廊を、のんびりと、書類などかかえて、往き来している...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索