...或時われは詩稿を懷にして往きぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...とかくは明日往きて薬を求めん」ト...
巌谷小波 「こがね丸」
...彼の傍を通って海岸の方へ往きかけたが...
田中貢太郎 「蟇の血」
...「やかましい、黙れ、乃公(おいら)がこの破戸漢(ごろつき)を敲(たた)き殺すんだ」岡本を睨みつけて、「野郎、出て往きやがれ、ぐずぐずすると敲き殺すぞ」広巳は傍の唐金(からかね)の火鉢に眼をつけた...
田中貢太郎 「春心」
...「あっちへ往きましょう」「往く処があるの」小女(こむすめ)は頷(うなず)いてずんずん歩いた...
田中貢太郎 「水魔」
...あなたの顔は往きの船の健康さにひきかえ...
田中英光 「オリンポスの果実」
...高雄の紅葉を見にいった翌晩祇園町の方に出て往き...
近松秋江 「狂乱」
...冥途へ往きていなら...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...歸りに汽車の窓から見た景色は往きとは見違へる程に一層美しかつた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...ただ学校の往き帰りに...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...そこの通りを幾度も往き来した...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...」「わたくしは音楽を教へに往きます...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...それを見に往きました...
夏目漱石 「模倣と独立」
...白い犬『子供が後(あと)からついて来るから急いで往きませうね褐色の犬『白さん後(うしろ)を見ないで急いでお歩きよ...
野口雨情 「未刊童謡」
...支那でも斉の桓公孤竹国を伐(う)ち春往き冬反(かえ)るとて道を失うた時管仲老馬を放ちて随い行きついに道を得たという(『韓非』説林上)...
南方熊楠 「十二支考」
...この七日間往き所知れずと...
南方熊楠 「十二支考」
...時々彼は辰子と共通な顏の女達に往き合つた...
横光利一 「悲しみの代價」
...緑の葉の間を楽しそうに往き来する...
和辻哲郎 「樹の根」
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