...フランチエスカの君の穉(をさな)き我を伴ひ往き給ひしはかしこなれば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...里人は一寸往き来するにも舟による方が便宜なのである...
高濱虚子 「古江」
...其の眼は何時の間にか死骸の方に往きます...
田中貢太郎 「死人の手」
...許宣は金山寺へあがって竜王堂へ往き...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...その当時はまだ電灯の往きわたっていない時で...
田中貢太郎 「前妻の怪異」
...怪物は入って来て張の前に置いてあった肉を執って出て往きました...
田中貢太郎 「人蔘の精」
...それを持って往きたかったが口には云わなかった...
田中貢太郎 「文妖伝」
...高雄の紅葉を見にいった翌晩祇園町の方に出て往き...
近松秋江 「狂乱」
...唯ふらふらと遠いところへ往きたくなったのである...
永井荷風 「つゆのあとさき」
......
長塚節 「長塚節歌集 下」
...「よく見るがよい、下駄の跡が行きと帰りと二た筋あるが、往き帰りとも、一方が深くて一方が浅いだろう」「ヘエ」「一方の足に力が入って、一方の足は浮くような歩き方だ」「…………」「もう一つ、足跡と足跡の間が、右と左が違っている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わたくしのお小姓だといふことをお忘れになつたの? あなたはわたくしをもうお見棄て? 何處へあなたはお往きなさいますの? あなたの白衣はわたくしにすつかりあなたの權利をお預けになつてゐるのに……」………………………………………「あなたはあの毛の粗い服を戀しがつていらつしやるの?」………………………………………「あなたは震へていらつしやるのね? ――お國が戀しくていらつしやるの?」伯爵夫人は微笑んだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「旗手クリストフ・リルケ抄」
...そのときの往きか帰りの電車の中だったとおもう...
堀辰雄 「花を持てる女」
...死者の霊その像の後の小孔より入りて楽土に騎(か)け往き馬を土地神に与え...
南方熊楠 「十二支考」
...近くに豕箱あるを見付けて這い往き...
南方熊楠 「十二支考」
...雨の日を二度の迎に唯だ往き返り那加屋好(なかやごのみ)の濡浴衣(ぬれゆかた)慥(たし)か模様は染違(そめちがえ)...
森鴎外 「そめちがへ」
...往きて見れば待遇殊にめでたく...
森鴎外 「舞姫」
...この交わりの目的は、ただ親密になり、往き来をし、語りあうことである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??