...とかくは明日往きて薬を求めん」ト...
巌谷小波 「こがね丸」
...そこらを往き返りした...
鈴木三重吉 「桑の実」
...つぶやきて また往き過ぎぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...安く売ってもいい」道度はまた往き会った男にその枕を見せた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...そうした死骸に往き当ると穴を掘り...
田中貢太郎 「仙術修業」
...その日の汽車で出発して長崎へ往き...
田中貢太郎 「長崎の電話」
...夜叉は男の傍へ往って裂かれた腹の上へ杓を持って往き...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...例(たと)えば、往きの船が、しょっちゅう太陽を感じさせる雰囲気(ふんいき)に包まれていたとすれば、帰りの船はまた絶えず月光が恋(こい)しいような、感傷の旅でした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...二人は瀬多の橋を渡るときに往き来の人が大勢立ち止まって眺めている制札の前に...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...私は往きも帰りもお寺の前を通ったが...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...白い犬『子供が後(あと)からついて来るから急いで往きませうね褐色の犬『白さん後(うしろ)を見ないで急いでお歩きよ...
野口雨情 「未刊童謡」
...往きは先づ無事、御評定所で御墨附を受取り、一應懷紙を銜(ふく)んで改めた上、持參の文箱に移して御評定所を退き、東雲(しのゝめ)に跨(またが)つて、文箱を捧げ加減に、片手手綱(たづな)でやつて來たのは牛込見附です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猴野生する処へは日々飯菓等の食物を持ち往き養い最大功徳とす(ジュボア『印度の風俗習慣および礼儀』二巻六章)...
南方熊楠 「十二支考」
...尋ね往きてその米の木を伐り...
南方熊楠 「十二支考」
...わざわざ頬冠(ほおかむ)りを取って会釈して往き過ぎた...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...「どこへ皆さんは往きましたろう」心配そうな声で...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...三年ばかりは親しく往き来したことがあったわ...
山本周五郎 「ひとでなし」
...昔はどんな風体の人間が往き来したものだろうか...
若杉鳥子 「浅間山麓」
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