...それから彼此(かれこれ)一里の余も歩くと...
石川啄木 「道」
...絶えて彼此(かれこれ)の差別(しやべつ)なし...
高山樗牛 「瀧口入道」
...彼此百版近くも刊行されたらしい...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...何もわたしが立ち入つて彼此申さなくても好いやうなものですね...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...彼此八時頃でもあつただらう...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...己の平凡な感想なぞを彼此言ふのは済まない事だ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...大袈裟(おおげさ)な言葉で云うと彼此(ひし)の人生観が...
夏目漱石 「写生文」
...この両(ふたつ)の情はたとえその内容において彼此(ひし)相一致するとしても...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...とかく彼此(ひし)の批評を受けたり...
新渡戸稲造 「自警録」
...我他彼此(がたびし)するのが薄々分るので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...夜(よ)の彼此(かれこれ)十二時近くであったろう...
二葉亭四迷 「平凡」
...二人の事を彼此(かれこれ)言つては調戯(からか)ひ...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...一つ一つに就いて彼此れ云ふよりは...
牧野信一 「月評」
...単調な明暮に倦いて居る者は好い事にして騒がしく彼此と噂して居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...庄兵衞は彼此初老に手の屆く年になつてゐて...
森林太郎 「高瀬舟」
...彼此云ううちに、もう夜が更けた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...兎角彼此申します...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...鉛筆取り出でゝ彼此と材料を集む...
森鴎外 「舞姫」
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