...更に初めて寒地に来りて彼此に慣れざるが為めに...
関寛 「関牧塲創業記事」
...長いあひだ彼此(かれこれ)三十年ものあひだ...
徳田秋声 「町の踊り場」
...風が惡くて天草の島に彼此十日も舟がかりした...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...彼此八時頃でもあつただらう...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...己の平凡な感想なぞを彼此言ふのは済まない事だ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...あれはやはり彼此(ひし)同様の意味にとるのがよいのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...大袈裟(おおげさ)な言葉で云うと彼此(ひし)の人生観が...
夏目漱石 「写生文」
...それ故内容などに就いて彼此れ野暮な詮索をしないことだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...我他彼此(がたびし)するのが薄々分るので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...夜(よ)の彼此(かれこれ)十二時近くであったろう...
二葉亭四迷 「平凡」
...木偶の様に口一つ利かないで行った重三の気の利かなさを彼此れ云った丈で...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...単調な明暮に倦いて居る者は好い事にして騒がしく彼此と噂して居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...弟が校門を去ってからでさえ彼此六七年にはなるだろう...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...彼此する内に、ワシリはブランの外に十人の同志を糾合した...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...彼此三百ヱルストも行くと港がある...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...八はこんな風で彼此(かれこれ)三十分もうとうとしてゐた...
森鴎外 「金貨」
...すなほに彼此(かれこれ)申し候とも願の(かな)ふはずなければ...
森鴎外 「そめちがへ」
...彼此と結びあはせて...
森鴎外 「舞姫」
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