...今でも樣々の細々したことに就いて彼此云ひたいとは思はない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...世間で彼此(かれこれ)云ってわたしの耳に這入らないうちに...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...彼此するうち半月餘りも經つて兄弟とも大分下宿の事に馴れた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...彼此混ずべからず...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...風が惡くて天草の島に彼此十日も舟がかりした...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...彼此話してゐる内に...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...何もわたしが立ち入つて彼此申さなくても好いやうなものですね...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...幾ら娘が彼此苦情を言つたつて駄目である...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...八 (一一五ページ)遠山茂樹著『明治維新史』(一〇四ページ)「彼此へ賄やら...
蜷川新 「天皇」
...それ故内容などに就いて彼此れ野暮な詮索をしないことだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...一つ一つに就いて彼此れ云ふよりは...
牧野信一 「月評」
...質の彼此(かれこれ)に関はらず何事でも茫大なことが彼の趣味であつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...彼此三百ヱルストも行くと港がある...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...庄兵衞は彼此初老に手の屆く年になつてゐて...
森林太郎 「高瀬舟」
...先般天誅之儀に付彼此(かれこれ)申上候と齟齬(そご)仕...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...彼此云ううちに、もう夜が更けた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...マリイはろは台に腰を掛てから彼此(かれこれ)半時(はんとき)ばかりになる...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...東山六六峰何処、雲鎖二泉台一惨不レ開、歳在二竜蛇一争脱レ※、人伝麹蘖遂為レ災、一朝離レ掌双珠泣、五夜看レ巣寡鵠哀、彼此撫来最惆悵、海西有レ母望二児来一...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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