...前年から旧藩主久松伯爵家より嘱託せられていた常盤会寄宿舎監督のその役宅へ一同住う事になった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...兵馬は勘定奉行の役宅へ預けられて...
中里介山 「大菩薩峠」
...八丁堀の役宅門前で平次に逢ったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...笹野新三郎樣御役宅に自首して出るがいゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は與力筆頭笹野新三郎の八丁堀役宅に呼出されてをりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三十年徳の第二女ちよが九月三十日に巣鴨の監獄役宅に生れた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...門人を城の東裏(ひがしうら)にある役宅の裏庭に集めてゐた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...急いで役宅から近い大番所(おほばんしよ)へ出た...
森鴎外 「大塩平八郎」
...坂本は役宅(やくたく)に帰つた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...川村様(どん)のお役宅に押しかけて来て...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...黒い同心長屋の屋根、お役宅の壁、それらは一所(ひとところ)の森にかくれて、どこかで、気味のわるい夜鳥の啼(な)き声がするなど、成程、世間の人が、切支丹(きりしたん)屋敷という名にあわせて鬼気陰々たる所と想像しているのも、いわれなき事ではありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...一刻(とき)ばかり時移ると、釘勘は、役宅の一室で、町方与力(まちかたよりき)の蜂屋源之進(はちやげんのしん)という男と膝をつきあわせて談合中です...
吉川英治 「江戸三国志」
...一緒に役宅を出たが...
吉川英治 「大岡越前」
...もいちど役宅の同心部屋へ馳けてもどり...
吉川英治 「大岡越前」
...いつか、中庭の西陽(にしび)もかげり、冷ややかな夕風のおとずれと共に、役宅の書記、その他の役人も、ぼつぼつ退いていた...
吉川英治 「大岡越前」
...……ええっ、ぐずぐずしていては焼け死んでしまうわ、あなたは一体、何をしているのだッ、あの悲鳴は、あなたの子ではないか、妻ではないか」「――じゃが、まだ、役宅のうちに、大事な書類があるし、あちらへも救いに行けず、ここも炎」「炎がなんだッ...
吉川英治 「親鸞」
...すぐ、役宅へ入って、誰彼(たれかれ)を招いて、夜半(よなか)の時間や、警衛の諜(う)ち合(あわ)せだった...
吉川英治 「松のや露八」
...御浜奉行の役宅から半町ほど先の海辺だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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