...自己の有する語彙(ごゐ)の貧しさを嘆かずにはゐられまい...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...私もなるべくなら平易な、耳近い言葉で詩を作りたいと思つてゐましたが、何分日本語は、語彙が貧しく、言葉の音調が淺いものですから、私は適當な語を求めて、知らずしらず新しい造語も試みないことはありませんでした...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...重ねて、語彙の貧弱を、くるしく思います...
太宰治 「風の便り」
...仕方(しかた)なしにバイブルのコンコーダンスを左右に置いたりクラシカル字彙(じゐ)といふやうなものを机上に具(そな)へたりして...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...どうもそんな私に分かる語彙(ごい)だけから見ると...
堀辰雄 「旅の絵」
...これは松村任三(まつむらじんぞう)博士の『改訂植物名彙』前編漢名之部に出ている小蒜すなわち蒜である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...同書ならびに大正十一年(1922)に朝鮮総督府学務局で発行になった森為三氏の『朝鮮植物名彙』にその学名をば Cyperus exaltatusRetz. としてあるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...江豚(いるか)・蛇・驢(うさぎうま)・虎・山猫(リンクス)・豹を愛す(スミス『希臘羅馬人伝神誌字彙(ジクショナリー・オヴ・グリーク・エンド・ロマン・バヨグラフィー・エンド・ミソロジー)』巻一)...
南方熊楠 「十二支考」
...試みに上に引いたコラン・ド・プランチーの『評彙』から数例を採らんに...
南方熊楠 「十二支考」
...『訓蒙図彙大成』に海中に棲む獣なりと註して...
南方熊楠 「十二支考」
...コラン・ド・プランシーの『妖怪事彙』四二六頁...
南方熊楠 「十二支考」
...佛教大辭彙卷一倶肥羅天の條既に述べある...
南方熊楠 「毘沙門の名號に就いて」
...とは佛教大辭彙に出あると述た...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...このみちの醸すがごとく粟葉などひかりいでしはひがしなる山彙の上に黄なる月いざよへるなり夏の草山とになひてやうやくに人ら帰るをなにをかもわがかなしまんすゝきの葉露をおとせり...
宮沢賢治 「〔このみちの醸すがごとく〕」
...* 桂川甫周『和蘭学彙』(一八五五―一八五八)に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...嫗岳山彙(うばがたけさんい)の東側一帯をかく名づけている...
柳田國男 「地名の研究」
...バチェラア氏の語彙によれば...
柳田國男 「地名の研究」
...津軽の人が百二三十年前に書いた『奥民図彙(おうみんずい)』には...
柳田国男 「山の人生」
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