...中国駐在の――当時は支那(シナ)と言っていたが...
高見順 「いやな感じ」
...当時はまだ電灯はなくて蝋燭(ろうそく)やランプで...
高村光太郎 「美術学校時代」
...いまだからこそ、こんなふうになんでもない口調で語れるのであるが、当時は、笑い話どころではなく、私は死のうと思っていた...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...当時は十一におなりなされ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...当時はもちろん現在の日本でも...
寺田寅彦 「家庭の人へ」
...仁徳が天皇の位についた当時は...
蜷川新 「天皇」
...あの当時は、恐怖や犯罪についての書物も今ほど訳されてはいませんでした...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...その当時は物価の安い時だから何もそんなに金の要(い)る訳(わ)けがない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...黒人が老人を――当時は老人ではなく王者(エル・カンペオン)サンチャゴだったのだが――...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...先々代正蔵と今日の三木助(当時は小柳)両君以外に...
正岡容 「わが寄席青春録」
...私は大森彦七を屡上演するので弁解するわけではありませんが、大森は明智光秀のやうに主殺しなどといふのではなく、その当時は南朝、北朝とも天子を戴いてやつてゐたことですから、一口に逆臣逆賊などとはいひ難いと思ひます...
松本幸四郎 「大森彦七と名和長年」
...自分が生れてそこに育った中産階級というものの歴史的な本質について当時は知っていなかった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
...当時は何ものともよく判らなかったが...
柳宗悦 「四十年の回想」
...当時は主馬も百五十石ばかりの家の三男であったが...
山本周五郎 「いさましい話」
...当時は関所の構えも厳重で...
山本周五郎 「山彦乙女」
...木鉄混淆(こんこう)の新式橋梁として当時は五大橋の筆頭...
山本笑月 「明治世相百話」
...しかし大塔ノ宮が幽屏(ゆうへい)された当時は...
吉川英治 「私本太平記」
...当時は反信長の陣営にいたが...
和辻哲郎 「鎖国」
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