...然しその生活を生活した当体(とうたい)なる一つの個性に取っては...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...問題解決の当体たる自分たちのみが持っているのだと気づきはじめた...
有島武郎 「宣言一つ」
...病上りとは言え相当体格のある岸田氏に組付いて...
大阪圭吉 「花束の虫」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...それがあるちやんとしたその悲しい辛い当体があつてそれで悲しく辛いのではなかつた...
田山録弥 「小説新論」
...批評されたものゝ当体は...
田山録弥 「墓の上に墓」
...甚しいのに至つては批評がその批評したもの当体にちつとも触れてゐないものすらある...
田山録弥 「墓の上に墓」
...彼等はコンヴェンションに従って――学問的考察に従ってでなく――最も信頼するに足る当体として自然を見出す...
戸坂潤 「性格としての空間」
...常識概念にとっては物質は精神の原因であるよりも寧ろ第一に眼に見手に触れることの出来る当体でなければならない...
戸坂潤 「性格としての空間」
...又更に一般に如何なる範疇の働きの当体も現われる余地がなかったとしても...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...範疇の当体はこの客観に於て始めて現われるのである...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...その当体がもっていなくてもよいのである...
中井正一 「支部図書館三周年に寄せて」
...もっとも当体が情であるだけに...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...もしくはそれから起り得る嫌疑(けんぎ)を避けようとするのが彼女の当体(とうたい)であったにしたところで...
夏目漱石 「明暗」
...万法帰源の当体である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...しかし蘭軒は孝経当体に就いては...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...もう一つ前には漁民の祭祀(さいし)の当体(とうたい)であり...
柳田国男 「海上の道」
...来世において賞罰を受ける当体...
和辻哲郎 「鎖国」
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