...此等のものが「己れ」を強めるの用をなすに過ぎないとき...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この臭気が軽い船暈(ふなよい)で余程強められたのだから...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...理解の進むに従って統制を強めて行かねばならない...
石原莞爾 「戦争史大観」
...だがそれも失望を強めたに過ぎなかった...
海野十三 「地獄の使者」
...仕方がないんだ」とサモイレンコは語調を強めて早口に囁いたが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...私が語気を強めて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...その時に姉がこの名を妙な発音で言った事も彼に特殊な印象を強めたのであった...
寺田寅彦 「球根」
...ところが午後六時にはこの低気圧はさらに深度を強めて北上し...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...たゞそれらの忠告者に対する私の軽蔑の念を強めるに役立つにすぎなかつたのだ...
富永太郎 「美しき敵」
...いっそう親愛の度を強めていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ひとしお強められて来る...
中谷宇吉郎 「大雪山二題」
...語氣を強めて斯う言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...父の希望を強めたのでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なんとなく疫病がその力をさらに強められたような...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...敢えて「民藝」の声を強めるのである...
柳宗悦 「工藝の道」
...そのまま黙ってなお一層視線を千鶴子の方へ強めてみた...
横光利一 「旅愁」
...同時に正成もややことばを強めていた...
吉川英治 「私本太平記」
...いちばい強めさせていたものだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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