...それが弱々しい小さな箱に入っているのを見...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...『この馬鹿!』婆さんの弱々しい体の何処から出たかと思ふやうな声と一緒に芳公は二三歩後に下りました...
伊藤野枝 「白痴の母」
...傍(かたわら)のお嬢さんが弱々しい声で何かお父さんの耳許で囁いた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...唇赤き弱々しげの男子であった...
太宰治 「古典風」
...長く着物を着こなしたあの弱々しい姿であった...
橘外男 「逗子物語」
...その老市民たちが弱々しい手をふる...
谷譲次 「踊る地平線」
...ソーダ水が吹き出すときのような弱々しい爆発的発言で相手の言葉をさえぎつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...わたしの心臓へはっと怪しい動悸の刻みを与えた瞬間「と申しますと?」弱々しい低い声音に...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...根雪になつたまま陽(ひ)を受けて弱々しく光つてゐた...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...見るからに弱々しいのは姿ばかりではなく...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...結核患者の弱々しい咳や...
堀辰雄 「顏」
...三四年は山へこもる決心をして此処へ来ました」二十四五歳の弱々しい技師君である...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...病的な浮世繪や草艸紙の美人の弱々しさを嫌ふ現代の油繪畫家も喜ぶ姿態かもしれない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...別れたのちの物思いを抱いて弱々しく秋の朝に対していた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...……が……そうした死人じみた片頬に、弱々しい、泣き笑いじみた表情をビクビクさせると、彼は仁王立(におうだ)ちに突立ったまま、鼻の先の空間に眼を据えた...
夢野久作 「白菊」
...そうして少女の呼吸に共鳴するような弱々しい喘(あえ)ぎを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その弱々しい人夫を...
吉川英治 「新書太閤記」
...波止場のマドロスの中から国籍も素姓も分らない弱々しい外国人を拾って来たりした...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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