...その出来事が大きな騒動を引起した...
...彼女の発言が不和を引起した...
...狭い部屋にたくさんの人がいると、窒息感を引起することがある...
...曳(えい)やつといふて引起(ひきおこ)し...
泉鏡太郎 「怪力」
...駈けつけて引起して見ると...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...その肩に手をかけて引起そうとした...
江戸川乱歩 「鬼」
...制服佩剣(はいけん)の獄吏に指揮されつつ吹倒された板塀をば引起(ひきおこ)し修繕しているのを見たものです...
永井荷風 「監獄署の裏」
...園丁来りて倒れたる庭木を引起したり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...「なんて、乱暴でしょう」お絹も、さすがに、むらむらとしましたが、酒が手伝っていない以上は、結局、これだけで納まるものだと見くびりながら、倒れた鏡台を起し、「いやになっちまう」と言いながら、鏡台を引起して、ふたたび鏡台に向ったが、「じゃ、止(よ)そう、お寺へなんか行くのは止しちまおう、こちらから頼んだわけじゃあるまいし」とは言いません...
中里介山 「大菩薩峠」
...最初に問題を引起した提灯をひろい上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...天下の不祥を引起して...
中里介山 「大菩薩峠」
...どう間違ってもお内儀さんの御心配になるような事態が引起されるはずはないのでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...カブア青年は最近(私が先刻見た)妻の妹に赤ん坊を生ませて大騷ぎを引起したばかりだとのことである...
中島敦 「環礁」
...中の様子は、先刻(さっき)お品の口から聞いた通り、入口の四畳半に、血の海に浸った下女のお寅は、二十五六の慾の深そうな肥(ふと)り肉(じし)の女で、あられもない姿で引っくり返っておりますが、引起してみると、後頭部をただ一と打ち、物の見事に打ち砕かれております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次はまだ縛られたまゝになつて居る娘のお琴を引起すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血だらけな死骸を引起して見るとそれが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「物も言はずに死んだことだらうな」平次はさう言ひ乍ら死骸を引起して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五郎八の死骸を引起して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……引起してもとのように長火鉢にもたれさせ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...引起して拭(ぬぐ)ひゐたり...
森鴎外 「うたかたの記」
...引起してみると、若い見慣れぬ武士だった...
山本周五郎 「夜明けの辻」
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