...唐突(いきなり)両腕を攫んで戸外(そと)へ引摺り出す...
石川啄木 「刑余の叔父」
...いきなり引摺り下ろしてしまったんだから...
泉鏡花 「婦系図」
...一つにかたまつて馬乗になつてゐるその大将を上から引摺り下したりなどしてゐた...
田山録弥 「花束」
...命じたビイル二杯を眠むさうな顏した女中が恐しく手間取つた後やう/\に草履を引摺りながら持つて來る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...この毛唐め、図々しい毛唐、泥棒根性の毛唐、こんな奴は痛しめろ! というような声で、引摺りながら、いい気になって、ぴしぴしとひっぱたいている...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついにこの石門の中へと引摺り込まれてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その死体をでも引摺り込んで来たとしか思われない...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところどころに雪のある彼女の衣裳を引摺りながら...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...今度は念入りに猿轡(さるぐつわ)まで噛ませて引摺り上げます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――後金(あとがね)の緩(ゆる)んだ雪駄(せつた)を引摺り加減に歩くところは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最悪の方面へ引摺り込みます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お春の春吉に手傳はせて引摺り込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...亭主を引摺り廻して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...湖畔まで引摺りだして夢中で押し落した...
久生十蘭 「湖畔」
...瓦礫の上を手荒に引摺り廻されたものと見え...
久生十蘭 「魔都」
...棒のやうになツた足を引摺りながらコソ/\と町を通ツた...
三島霜川 「昔の女」
...あまり頑強でない私の身体(からだ)をグラグラと引摺り倒しかけたが...
夢野久作 「戦場」
...倒れとる奴は引摺り起せ」声に応じて二三人の負傷兵が寄り集まって...
夢野久作 「戦場」
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