...珠子のことを引合いに出して諫(いさ)めたもんだが...
海野十三 「大脳手術」
...もう幾度も引合いに出した...
大杉栄 「続獄中記」
...同時に立派な鍛冶(かじ)でブリキ職でそして靴屋であった昔の名歌手(マイステルジンガー)を引合いに出して...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...碁においてはもとより問題にならず」引合いに出された金公が苦(にが)い面をする...
中里介山 「大菩薩峠」
...万々一のお大名行列の威力まで引合いに出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...今ここで米友が朝顔を引合いに出したのはどういう縁故かよくわかりませんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...一口上げにお蘭さんが引合いに出て来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここでは単に芸術の引合いとしての勝麟の名が呼び出される...
中里介山 「大菩薩峠」
...これも自分の名前まで引合いに出た不思議な事件の匂いに緊張しきっております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「俺まで引合いに出されちゃ放ってもおけない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もとよりお桃など引合いに出るとは思いも寄りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...考えようじゃ馬鹿馬鹿しくなるが――」「一々あっしを引合いに出さずに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...悪魔を引合いに出して老婆を罵った...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そういう風に当時ロンドンで楽壇の代表的プリマドンナといえばすぐメルバを引合いに出すほどの名声を持っていたのです...
三浦環 「お蝶夫人」
...そしてアエネアスの退却の巧妙さを称(たた)えているホメロスを引合いに出した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私がここに陀羅尼を引合いに出すのは...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...そういう御思案から出たことですか」「どうして津川のことなど引合いに出すのだ」「お考えがうかがいたいからです」「おまえまでがおれにどならせたいのか」「たぶんそうなるだろうと思います」と登は冷静に云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ほかの二人の職工を引合いに出すような事もしなかった...
夢野久作 「オンチ」
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