...廓大鏡(かくだいきょう)...
芥川龍之介 「浅草公園」
...帯の模様は廓大(かくだい)した雪片(せっぺん)...
芥川龍之介 「浅草公園」
...廓大鏡に覗いて見ると...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...さうして自分のドン・ホアンを廓大するためにステンダールの著書をとつて之を拾ひ讀みした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...後者を廓大して見るために...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...求めるものを與へるか與へないかの一點をのみ廓大して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その多面体をよく見ようとするには、廓大鏡が要る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...之を廓大して見ると...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...以上のような花に比べると例えばホタルブクロのような大きな花は却って二十倍くらいに廓大(かくだい)して見てもそれ程びっくりするような意外な発見はないようであった...
寺田寅彦 「高原」
...例えば鼻の大きい人の鼻を普通の計測的の大きさの比以上に廓大(かくだい)して描いたり...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...顕微鏡で二十倍位に廓大して見るやうであつた...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...その「ヘ」はこれを廓大して示したるものなり...
牧野富太郎 「植物記」
...何もかも皆廓大さるるから諸物大小の割合は少しも常態を外(はず)れず...
南方熊楠 「十二支考」
...ソラ国費を以て某々の社を廓大しようとか大騒ぎに及ぶは既に手後れの至りで...
南方熊楠 「十二支考」
...これは消極の廓大です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ただその瞳が異様に廓大(かくだい)されていて...
室生犀星 「香爐を盗む」
...著者の志す所は厳君(げんくん)の『経籍訪古志』を廓大(かくだい)して...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「五人廻し」「錦の袈裟」「子別れ」「とんちき」「高尾」「山崎屋」「突落し」「居残り佐平次」「磯の鮑」「お見立」「廓大学」「お茶汲」「羽織」「白銅」と云つたやうな廓話(くるわばなし)が得意で...
吉井勇 「或る日の小せん」
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