...二間(にけん)の床の間があり...
岩本素白 「野の墓」
...床の間のわきの書院窓が...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...床の間の花をむしったり罪もない梅(専ら光子に侍(かしず)いている小間使(こまづかい)の名)を叱り飛ばしたり...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...たとえ胴中を枝の貫通した鳥の絵は富豪の床の間の掛物として工合が悪いかもしれぬが...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...床の間の金太郎や鐘馗(しょうき)もさびしげに見えた...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...行燈を持って床の間へ近づいた...
直木三十五 「南国太平記」
...「ええ?」綱手が、母の旅立の脚絆を縫いながら「何を?」袋持は、床の間の刀掛へ、脇差を置いてあぐらになって「牧氏の修法場へ、斬り込んだ者がおる」二人は、身体を固くして、胸を打たせた...
直木三十五 「南国太平記」
...二十畳の部屋に、行燈が一つあるだけで、天井も、床の間も、薄暗かった...
直木三十五 「南国太平記」
...床の間の前に坐って香を焚(た)いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼が自分を床の間に立たせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...大理石の床の間からは先にいつた砲眼が開いてゐる...
野上豐一郎 「聖ロヨラ」
...床の間には果亭の淺絳山水の幅が懸かつてあるので...
野上豐一郎 「北信早春譜」
...床の間をしつらへて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もし床の間の置物のやうな物を美人としたら...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...八畳の間に床の間と廻(まわ)り縁(えん)とがついていて...
森鴎外 「安井夫人」
...お父さんはいつでもお誕生日には何処かのお料理屋へつれて行ってくれて私を床の間の前へ坐らせました...
森本薫 「女の一生」
...床の間には刀架(かたなかけ)があるだけだった...
山本周五郎 「花も刀も」
...その右手は四尺の床の間と四尺の違い棚になっているが床の間には唐美人の絵をかけて前に水晶の香炉を置き...
夢野久作 「あやかしの鼓」
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