...黙って床の間へ眼をやった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...床の間にはこのあいだの石膏の像はなくて...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...床の間を背にして...
太宰治 「故郷」
...それでも床の間に大阪から持って来た栖鳳(せいほう)の鮎(あゆ)の軸が掛っているのを見た...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そんなわけで、仏壇も水仙、床の間も水仙、机の上も水仙です(この花にはさびしいおもいでがあるが、ここには書くまい)...
種田山頭火 「三八九雑記」
...床の間の上に机を踏台として...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...床の間の掛軸を指し示した...
豊島与志雄 「無法者」
...床の間にあったこの二品...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥座敷の床の間に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...床の間には安並と杉枝達の父親...
林芙美子 「婚期」
...床の間の軸をふつと眼にすると...
林芙美子 「風媒」
...床の間には富士山の軸がさがつてゐたし...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...形(かた)の如く床の間もあって...
二葉亭四迷 「平凡」
...床の間の前には、子供が手習に使うような机が据えてある...
森鴎外 「鶏」
...床の間があり、掛け物がかけてあったりして、唯の農家ではなかった...
柳田国男 「故郷七十年」
...いまそんなことをする必要はないと思います」「しかしこれは習慣なのだ」登は返辞をせずに床の間を見た...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...今度はお座敷の床の間の壁のまん中をゴリゴリ始めました...
夢野久作 「雪子さんの泥棒よけ」
...床の間に今戸焼の鍋釜(なべかま)を乗っけちゃあおきませんやね」お菊ちゃんは...
吉川英治 「松のや露八」
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