...幾許もなく主の第二の答が來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...實際カントの哲學のやうに痛切に實生活に根ざした思想が幾許あらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...社会に幾許かあるべき...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...既に幾許か心を動かさぬ訣にゆかなかつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...母は猶幾許か不審の眼を手古奈に寄せてる樣子が見えたが...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...伝には「爾来以二精進法界之霊場一為二殺生汚穢之猟地一幾許狼藉不道不レ遑二枚挙一也」と記し...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...それで名誉を恢復(くわいふく)した例(ためし)は幾許(いくら)もある...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...幾許(いくら)も残らないような苦しい三十日(みそか)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼女はおみやげと幾許かの金を持って...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...毎月幾許(いくばく)の金を要する...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...彼は幾許(なにがし)かの勘定を払って戸外(そと)へ出た...
松本泰 「緑衣の女」
...其より古く俊頼口傳集上にもいけごめのみさゝぎとて藥師寺の西に幾許ものかくありと見ゆ...
南方熊楠 「人柱の話」
...材料の点から見ても幾許(いくばく)かの無理を常に感じる...
柳宗悦 「樺細工の道」
...その幾許かはもとより見て廻ったが...
柳宗悦 「京都の朝市」
...もっともそのうちの幾許(いくばく)かは早くも絶えてしまったかも知れませぬ...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...幾許(いくばく)の量を示し...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その中から幾許(いくばく)かの小粒銀を取ってそこへ置いた...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...彼等は鉛筆で、犬一頭当り幾許、犬の頭数幾許、日数幾許、要証明、という具合に、この旅行の計画をたてていた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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