...幾分か減却したような感じがあった...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...その人は確に幾分か千里眼に近いのに相違ない...
芥川龍之介 「上海游記」
...幾分か影響してゐるだらう...
芥川龍之介 「小説の読者」
...それだけでも東京市民の顔は幾分か柔らかく快いものになりはしまいかと思われる...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...幾分か顔が熱くなった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...僕はこれで幾分か姉の心を柔らげ得たものと信じて十一時頃また電車で矢来へ帰って来た...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...幾分か排外的にもした...
夏目漱石 「明暗」
...しかし用意が行き届いていただけに幾分か損害が軽かったかも知れぬ...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...幾分か生徒の身に実(じつ)の利益をつけて...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...こう気が附(つい)て見ると文三は幾分か恨(うらみ)が晴れた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...と云った祖母の言葉にお関は幾分か力を得て...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...その好い恰好は必ず幾分か誇張せられる...
森鴎外 「雁」
...幸か不幸かわたしの話が幾分かでも判つたと見えて...
森律子 「三度會つた巡査」
...幾分かゆるされ*てよいのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾分かずつ対等を欠いて来ている...
吉川英治 「新書太閤記」
...そのたびに幾分か脚を早めた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分では、摺(す)り切れてしまったと思っていた武士根性が、まだ幾分か、どこかに潜んでいたかとも苦笑されて、「うまく、兵部に抱き込まれた...
吉川英治 「無宿人国記」
...幾分かでもインカの血を受けたものは...
和辻哲郎 「鎖国」
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