...文学青年的感情は少くとも未だ国際的には幾分か僕にも残りおるなるべし...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...『東京日日』の記者から原稿料の幾分かを貰っていたものだから...
大杉栄 「日本脱出記」
...一時だけ幾分か胸の透いた感じはあるかも知れぬが...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...七百年の月日のあいだに幾分かちがって来たであろうがそれでも院の御うたを拝してひそかに胸にえがいていたものといま眼前にみる風光とはおおよそ似たり寄ったりであった...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...しからばすなわち今日においてたといいかにその抑圧を脱せんと欲するも幾分かこれを忍受せざるべからざるは...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...幾分か生また懶しの消息を諒するを得るなり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...これも幾分か兄さんの特色になりますからついでにつけ加えておきます...
夏目漱石 「行人」
...父(ちゝ)や嫂(あによめ)の態度で幾分か破壊されたと云ふ心持が路々(みち/\)募つた...
夏目漱石 「それから」
...もっともこれは幾分か...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...また幾分か選択の余裕がないならばこの問題の出ようはずがない...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...そこに幾分かの好奇心を交えて...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...幾分かの金包を受取つて...
林芙美子 「あひびき」
...この経験も極く初期の言文一致論者との間に幾分か相通じたものが有ると思はれる...
水野葉舟 「言文一致」
...粃の一種の幾分か実のあるものをそういう...
柳田國男 「食料名彙」
...たとい幾分か農業を営むとしても...
柳田國男 「地名の研究」
...手を繋(つな)いで行くことが幾分かむつかしくなるかも知れない...
柳田国男 「年中行事覚書」
...他の組は幾分か落着いているようにも見えるが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...従って挙動も幾分か雄々しくなった...
山田美妙 「武蔵野」
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