...幾分か減却したような感じがあった...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...幾分かこの男のために惜む心持になつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...実用的要求に幾分かの美的要求が結合したものであつて...
伊丹万作 「戦争責任者の問題」
...生まれる子の幾分かより生きる余地がないような現社会で...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...其中の幾分かを示す可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...猫と云うものは皆幾分か羞渋(はにか)みやのところがあるので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...幾分か渇(かつ)を癒(い)やすことが出来るのにと思うと...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...その恐しさの幾分かは...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...彼は髪も髭(ひげ)もすでに幾分か胡麻塩(ごましお)となっているが...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...表付に幾分か相違があるが...
永井荷風 「寺じまの記」
...幾分かの嫉妬(しっと)が交っているのを隠すことができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはり幾分か侮辱(ぶじょく)の意が含まれているごとく思われる...
新渡戸稲造 「自警録」
...幾分かその憶病さの度が募ったのでもあったが...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...幾分かはこのよろこびをたすけるものである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただその条件が幾分か他よりも悪かったために...
柳田國男 「地名の研究」
...幸い今までの沼地に幾分か土が加わり水が退いて来たから...
柳田國男 「地名の研究」
...まだ幾分か見縊(くび)った考えを残していた金右衛門は...
吉川英治 「江戸三国志」
...何ぼ何だつて幾分かは……」「いや...
若山牧水 「一家」
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