...幾分か勇気が出た...
芥川龍之介 「芋粥」
...幾分か安堵(あんど)して...
芥川龍之介 「忠義」
...体裁も整った代りに幾分か市気を帯びて来た...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...其の為に幾分か損はれずには止まぬ...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...これは間もなく長男の光太郎が生まれましたので幾分かまぎれました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...家族の誰もが幾分か脚気(かっけ)に罹(かか)っているらしいので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...生来(せいらい)幾分か公と同様の傾向があったか...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...幾分かは古物遺跡の研究のみに由つて知るを得べけれど...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...形式の上から見て幾分か類似した点がある...
寺田寅彦 「流言蜚語」
...みな幾分かその臭味を帯(お)ばざるものはあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...これは浅草(あさくさ)の岸一帯が浅瀬になっていて上汐の流が幾分か緩(ゆるやか)であるからだ...
永井荷風 「夏の町」
...まあ兄貴に騙(だま)されたようなものだね」馬鹿らしいという気が幾分か彼の口振(くちぶり)に出た...
夏目漱石 「道草」
...あるいは趺座(あぐら)をかいた足を幾分かむすび直し...
新渡戸稲造 「自警録」
...幾分か両者間の誤解を釈(と)く一助にもなろうかと考えるものがあるに至った...
新渡戸稲造 「人格を認知せざる国民」
...鹿の角を幾分か複雑にして...
柳田国男 「こども風土記」
...幾分か相通ずるものがあるように...
柳田国男 「年中行事覚書」
...幾分か白い姿を紛らわしますから...
吉川英治 「江戸三国志」
...幾分か頭がすずやかになったらしい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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