...僕等の精神的生活も幾分か変化を受ける筈である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...文学青年的感情は少くとも未だ国際的には幾分か僕にも残りおるなるべし...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...人間よりはまだ氣の知れない化ものゝ方に幾分か憑頼がある...
泉鏡花 「遺稿」
...船室(ケビン)の人たちが私の脱走を怒っているというシルヴァーの言葉の真実であることを幾分か信じたけれども...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...幾分か陽気な感じがした...
夏目漱石 「永日小品」
...幾分か壮と感ずるでしょう...
夏目漱石 「創作家の態度」
...其上僕を蛇蝎の様に悪(にく)ませさへすれば幾分か償(つぐなひ)にはなる」「夫(それ)が君の手際で出来るかい」「出来ない」と代助は云ひ切つた...
夏目漱石 「それから」
...幾分か排外的にもした...
夏目漱石 「明暗」
...幾分かの自信をその方面に得たつもりなのである...
夏目漱石 「明暗」
...それで万年筆に対して幾分か罪亡(つみほろ)ぼしをした積(つもり)なのである...
夏目漱石 「余と万年筆」
...しかし幾分か厳重でない所がある...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...幾分か議員を動かしたように見えた...
穂積陳重 「法窓夜話」
...そして幾分か歡喜の間に賑(にぎやか)に生れたものだ...
三島霜川 「解剖室」
...中川も幾分か心の動きけん「そうさねー...
村井弦斎 「食道楽」
...蘭軒は今僅に二十三歳にして既に幾分か其痼疾に悩まされてゐたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...だがそれにしても気絶失神というような経験は幾分か役に立つようだ」と言って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...地形に幾分かそういう想像を許したものがあったのであろう...
柳田國男 「地名の研究」
...幾分かの意地とか面目とかいうものは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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