...これもあるいは幾分か誇張があるかも知れません...
芥川龍之介 「温泉だより」
...その人は確に幾分か千里眼に近いのに相違ない...
芥川龍之介 「上海游記」
...一カ月百フラン(その時の相場で日本の金の十二円五十銭)という室代の幾分かを払った...
大杉栄 「日本脱出記」
...生まれる子の幾分かより生きる余地がないような現社会で...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...やっと幾分かを養家から受取ることのできた着物や頭髪(あたま)のものを持って...
徳田秋声 「あらくれ」
......
永井荷風 「書かでもの記」
...近い肉親であればそれが幾分かはやわらいだ...
永井隆 「長崎の鐘」
...幾分か荒(すさ)みきった生活に経済的に潤いが出来たらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...同時に彼は父の怪力(かいりょく)に幾分かの信用を置いていた...
夏目漱石 「道草」
...これを勧めたる主人もまた幾分か顔が立たない事になる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一方から見て幾分かその気品の高尚にして男らしいのは...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...幾分か麁末(そまつ)なるところあるがごとし...
三宅花圃 「藪の鶯」
...家庭生活の重みが少女達の肩にも幾分かずつ掛りはじめたということもあります...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...だがそれにしても気絶失神というような経験は幾分か役に立つようだ」と言って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾分かゆるされ*てよいのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...外国文字の筆法が幾分か加わっているようにさえ見えた...
山本笑月 「明治世相百話」
...太孤山を発しる五時幾分かの最終の列車時間までは四十分しかない...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...そのたびに幾分か脚を早めた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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