...辻老いたるも、或は、若きも、幾十人、男女や、東より、はたや、西より、坂の上、坂の下より、おのがじし、いと急(せは)しげに此処(ここ)過ぐる...
石川啄木 「詩」
...それが幾時間後(いくじかんご)か將(は)た幾日後(いくにちご)に實現(じつげん)するかを知(し)るのは更(さら)に研究(けんきゆう)が進(すゝ)まねば解決(かいけつ)出來(でき)ないことゝ考(かんが)へる...
今村明恒 「地震の話」
...かえって幾倍かの利益を見ることが出来る...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...然れども知識其物に幾何の價値かある...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...情夫は幾度もやつて来て...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...折りからの北風に幾派にも分れた火は...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...重力の方則等までも近似的と見做したりするような考えは幾多の非難があるかもしれない...
寺田寅彦 「方則について」
...幾個(いくつ)も幾個も続いたりした...
徳田秋声 「足迹」
...幾度も声をかけようとしたが...
徳田秋声 「足迹」
...幾何学を質的幾何学と量的幾何学とに区別出来る...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...幾度言ったことだろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一枚について幾らずつの計算で...
中里介山 「大菩薩峠」
...パピルスは幾つもの処方を含んでいること...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...幾何(いくら)かの前借で...
浜尾四郎 「死者の権利」
...不相應(ふさうおう)の縁(ゑん)につながれて幾(いく)らの苦勞(くらう)をさする事(こと)と哀(あは)れさの増(まさ)れども...
樋口一葉 「十三夜」
...幾分ぶつきら棒に云つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...いふやうなことを彼女は幾度も説明したが...
牧野信一 「悪筆」
...生きながら業火(ごうか)の中にあるような幾月の日も送っていたに違いない...
吉川英治 「親鸞」
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